[東京 14日 ロイター] 経営再建中のシャープ6753.Tが、米半導体大手インテルINTC.Oと米通信技術大手クアルコムQCOM.Oから300億円程度の出資を受け入れる方向で調整していることが分かった。複数の関係筋が14日、明らかにした。
急激な経営悪化に直面するシャープはインテルと提携交渉を進めてきたが、新たにクアルコムとの提携についても調整に入った。
関係筋によると、クアルコムとは今月末にも合意する可能性がある。技術開発など業務面で提携するとともに、シャープの株式を取得する。一方、インテルとも業務、資本の両面で交渉を進めているが、インテル自身の業績が悪化していることもあり、長引く可能性があるという。
シャープは14日朝、資本提携交渉に関する報道について、「当社が公表したものではなく、また決定した事実もない」とのコメントを発表した。
シャープは11月1日の決算で、2013年3月期の最終損益が4500億円の赤字になると発表。前年に続き巨額赤字を計上する見通しで、資金繰り、財務ともに悪化している。
台湾の鴻海精密工業2317.TWと進めていた資本提携交渉は、シャープの株価が下落していることなどから進展していない。
(ロイターニュース 久保 信博 編集 宮崎大)
*内容を追加します。
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