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アングル:中国不動産会社の債券発行が加速、住宅バブルのリスク高まる

[香港 7日 ロイター] 中国の不動産会社はドル建て債券の発行を加速させており、セクターのレバレッジが膨らんで住宅価格バブルのリスクが拡大する可能性が懸念されている。

2月7日、中国の不動産会社はドル建て債券の発行を加速させており、セクターのレバレッジが膨らんで住宅価格バブルのリスクが拡大する可能性が懸念されている。写真は上海郊外で建築が進むマンション。昨年9月撮影(2013年 ロイター/Aly Song)

本土の不動産会社のドル建て債券発行は、2013年1月だけで2012年通年とほぼ並ぶ水準となった。国内景気の回復を背景に住宅価格が上昇するとの楽観的な見方が高まるなか、競争の激しいセクターで資金調達の動きが強まっている。

高利回りを求める海外投資家からの需要は強く、債券の供給は追いつかず、資金調達コストは低下している。

クレジットサイツのクレジットアナリスト、Raghav Bhandari氏は「年内に土地購入の計画がなかったとしても、競合他社が割安な資金調達を通じて新たなサイクルの始めに比較的安い価格で購入しようとしていれば、状況は変わる」と指摘した。

今年に入って市場にアクセスした世茂房地産0813.HK、佳兆業集団1638.HK、碧桂園2007.HKの3社のドル建て債券発行額は総額20億ドル強。これに対し、注文は450億ドルを上回った。

セクター全体の1月のドル建て債券発行額は60億ドル超で、2012年通年の70億ドルをやや下回る水準だった。

長期資金がこれまでよりも容易に調達できることが不動産開発業者にとって追い風となっているが、政策当局者はこれによって土地価格が押し上げられ、住宅価格バブルを招く恐れを懸念している。

ドイツ銀行のクレジットアナリスト、Jacphanie Cheung氏は「開発業者が積極的な土地買収を始めれば、土地価格に一段の上昇圧力がかかるだろう。それによって不動産価格が上昇し、状況が抑制できなくなれば、引き締め措置が再び講じられる恐れがある」と指摘した。

<市場の改善>

景気が底を打った兆しが見られるなか、中国の住宅市場は2012年下期に改善した。

華遠地産600743.SSのRen Zhiqiang会長は先週、「政府が今年、新たな不動産市場抑制策を講じたとしても、住宅価格の安定化と上昇トレンドを止めることはできないかもしれない」との見方を示した。

建設業者と住宅購入者向け融資は2012年下期に上期から39%増加。105都市の住宅用土地の平均価格も第4・四半期に前期比1.2%上昇した。第3・四半期は0.9%上昇していた。

こうした状況は住宅価格の動向にも影響しており、今年1月の100都市の平均住宅価格は前月比1%上昇と、8カ月連続で伸びた。

国内不動産開発最大手の万科企業000002.SZは1月の販売が56%増の191億元(31億ドル)になったことを明らかにした。

ロイターがまとめたエコノミスト予想では住宅価格は2013年に7.0%、2014年に5.0%の上昇が見込まれている。

<レバレッジの拡大>

当局が住宅価格の上昇を懸念するなか、アナリストは開発業者がこうした好状況をどのように利用するかについて懸念している。

ノムラのクレジットアナリスト、Agnes Wong氏は「基本的に企業の事業拡大計画に関して懸念を抱いている。今年は土地買収の動きが強まる可能性がある」と語った。

株式市場ではなく債券市場での資金調達に依存していることもレバレッジの拡大につながり、不動産価格が下落したり住宅在庫が売れなかった場合、問題となる恐れがある。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジアクレジット戦略責任者のオーウェン・ギャリモア氏は「企業が状況の改善を活かし、レバレッジを少し解消することが望ましい。指標がかなり良好となっているため、バランスシート上のレバレッジが高水準であることを忘れている」と指摘した。

(Umesh Desai、Xiaoyi Shao記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 田中志保)

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