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ドル96円前半、国債先物の急落で円買い戻し

4月5日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの96円前半。写真は2月、都内で撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)

[東京 5日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの96円前半。午後、国債先物が急落すると円が買い戻された。ドル/円は96.13円まで下げ、午前に付けた3年8カ月ぶりの高値97.20円から1円を超える下落となった。

ただ、黒田東彦日銀総裁のもとで打ち出された新たな緩和策を受けて円安基調は続くとの見方から、96円前半ではドル買いが入り、ドル/円はサポートされた。

午前には、日銀が前日打ち出した「量的・質的金融緩和」を受けた株高・金利低下が意識される中で円売りが続いた。ドル/円は97.20円まで上昇し、2009年8月以来3年8カ月ぶりの高値を付けた。市場では、黒田東彦日銀総裁の手腕に対する評価から、今後も円買いはしにくいとの見方が広がっていた。

しかし、午後になるとムードは一変した。国債先物が急落し始め、東証は2度にわたってサーキットブレーカーを発動した。ドル/円は96.13円まで急落し、午前に付けた高値から1円を超す下げとなった。もっとも、95円台への下落が意識される場面ではドル買いが流入し、ドル/円は下げ渋った。

大手邦銀の関係者は「前日の金融政策決定会合後に金利が大きく低下してから円売りを仕掛けた向きが、債券が大きく売られたことを受けてポジションを投げた」と話す。主に短期筋が円を買い戻したとみられ、きょうは為替マーケットの流動性が少ない分、値幅が大きくなったという。

この関係者によれば、海外勢は前日、日銀の会合結果を高く評価してリアルマネーを含めて非常に積極的に円を売っていたという。きょうは3月米雇用統計が最注目になるが、この関係者はドル/円が早期に100円を回復するとみている。

前日は米週間新規失業保険申請件数が市場予想より弱い結果となり、円を除く主要通貨に対してドルは下落したが、今晩の米雇用統計への「目線は下がっている」(同関係者)として、市場予想より悪くてもドル安/円高の反応は限られ、円安基調そのものは変わらないとみている。

黒田日銀総裁は5日午前の衆議院議運委員会で、現時点で株・債券はバブルではなく、直ちにバブルが生じるとはみていないとの認識を示したが、午後になると国債先物は急落に見舞われ、前日の日銀会合の結果公表直後から4円30銭近い急騰を演じてきたドル/円も急落を余儀なくされた。市場では、しばらくは値幅の大きい展開が続くリスクがあると警戒する向きが出ている。

(ロイターニュース 和田崇彦)

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