[ストックホルム 15日 ロイター] スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が15日に発表した報告書によると、2012年の世界の軍事費は前年比実質0.5%減の1兆7500億ドル(約173兆円)となり、1998年以来初の減少となった。
米国や欧州が景気後退の影響で軍事費を削減し、イラクやアフガニスタンに駐留する部隊を縮小する一方、中国の軍事費は同7.8%増で2003年からは175%増加している。
中国の約5倍にあたる世界最大の軍事費を支出する米国は前年比6%減で、ソ連崩壊後初めて世界全体の40%を下回ったという。SIPRIは「裕福な欧米諸国から新興地域へ軍事費のバランスがシフトし始めている可能性がある」としている。
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