[ニューヨーク 15日 ロイター] 15日の米国株式市場は大幅続落、ダウ平均は265ドル値下がりし、S&P500の下げも過去4カ月あまりで最大となった。
金など商品(コモディティ)市況の急落で幅広い銘柄に売りが出たほか、午後に入りボストンマラソンでの爆発が伝えられ、引けにかけて値下がりが加速した。
ダウ工業株30種.DJIは265.86ドル(1.79%)安の1万4599.20ドル。
ナスダック総合指数.IXICは78.46ポイント(2.38%)安の3216.49。
S&P総合500種.SPXは36.49ポイント(2.30%)安の1552.36。
主要3指数いずれも、昨年11月7日以降で最大の値下がり率となった。
中国の第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年比7.7%と、第4・四半期の7.9%から鈍化し、市場予想の同8.0%を下回った。これを受け金相場が急落し1400ドルを割り込んだほか、2日間の下げが過去30年で最大となった。
金の上場投信(ETF)であるSPDRゴールド・シェアーズGLD.Pは8.8%安の131.31ドル。出来高は過去最大に膨らんだ。
アナリストらは、年初からの相場高に加え、ダウ平均やS&P500がともに過去最高値をつけていたことで、全般的に売られやすくなっていたと指摘した。
プラチナム・パートナーズ(ニューヨーク)のウリ・ランデスマン社長は、この日の相場について「中国GDPをきっかけに投資家の間に不安が広がり始め、テクニカル要因などで利食い売りが優勢となるなか、取引終盤にボストンマラソンの爆発が伝えられると、警戒感が強まった」と振り返った。
業種別ではエネルギーや素材関連の下げがきつく、S&Pエネルギー株指数.SPNYとS&P素材株指数.SPLRCMがともに3.9%下落した。
石油のシェブロンCVX.Nは2.8%安、フリーポート・マクモラン・コッパー&ゴールドFCX.N>は8.3%安。
こうしたなか、金融のシティグループC.Nは0.2%高。第1・四半期決算は損失引当金の減少や経費抑制に加え、投資銀行部門などの収入が大幅に増えたことが寄与し、30%の増益となった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル).DJI
終値 14599.20(‐265.86)
前営業日終値 14865.06(‐ 0.08)
ナスダック総合.IXIC
終値 3216.49(‐78.46)
前営業日終値 3294.95(‐ 5.21)
S&P総合500種.SPX
終値 1552.36(‐36.49)
前営業日終値 1588.85(‐ 4.52)
*内容を追加します。
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