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ドル再度100円割れ、成長戦略に失望広がる

[東京 5日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル安/円高の99円後半。安倍晋三首相が「第3の矢」として掲げる成長戦略に対する失望が広がり、日経平均株価が急落。円が買い戻される中で、一時99.38円まで下落した。

6月5日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル安/円高の99円後半。写真は2月、都内で撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)

日経平均株価の下げ幅は500円超となり、1万3000円割れ寸前となった。

<成長戦略「小粒」評価>

安倍首相が成長戦略を発表した直後は仕掛け的な株買い/円売りが入り、ドル/円は一時100.47円まで上昇したものの、その後、成長戦略の内容が伝わってくると徐々に上値が重くなった。

日経平均株価が下げ足を速めると、ドル/円も下押し圧力が強まり、一時99.38円まで下落した。「法人税率の引き下げなど、日本のボトルネックになっている部分に踏み込まなかったことで失望感が広がった」(外資系証券)という。

市場関係者によると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など公的年金運用のあり方についての言及がなかったことも失望売りを誘った。

政府はGPIFなど公的・準公的年金資金の運用方針の見直しに着手することがロイターの取材で明らかになっており、足元では海外投資拡大などの思惑が出やすい状況にある。

三井住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良良子氏は成長戦略について「医薬品のインターネット販売解禁や容積率の規制変更などが盛り込まれているが、全体的に小粒の印象を受ける」と指摘。「これをみて期待を高めていくようなことはできない」と厳しい見方を示した。

<1人当たりGNI150万増>

安倍晋三首相は5日午後、内外情勢調査会で講演し、成長戦略の第3弾を発表した。成長戦略を実現することで「10年後には1人あたりの国民総所得(GNI)を現在の水準から150万円増やすことができる」と意気込んだ。

戦略には、一般医薬品のインターネット販売の解禁や国家戦略特区の創設、電力関係投資を今後10年間で30兆円規模に引き上げる方針などが盛り込まれた。

第1弾(再生医療実用化、子育て支援など)と第2弾(設備投資増加、農業改革など)も合わせ、今後3年間で民間投資70兆円回復、2020年に対日直接投資残高を35兆円、インフラ輸出を30兆円へ拡大させる。

(ロイターニュース 志田義寧)

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