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アングル:人民元建て貿易決済、規制緩和で再び活発化の兆し

[香港 4日 ロイター] - 今月3周年を迎えるオフショア人民元プロジェクトに最近再び活発化の兆しが見られている。クロスボーダー(国境を越えた)資金フローに関する規則緩和に支援され、貿易決済での人民元の利用が勢いを取り戻しつつあるとみられる。

7月4日、今月3周年を迎えるオフショア人民元プロジェクトに最近再び活発化の兆しが見られている。6月21日撮影(2013年 ロイター)

人民元建て決済の利用は、オフショア人民元市場の基礎を築いた2010年7月の中国・香港間の合意後に好調なスタートを切り急増したが、昨年と今年初めに鈍化した。

中国の人民元建て貿易決済の比率は2010年の3%から11年に9%に拡大したものの、12年は12%と3%ポイントの伸びにとどまり、13年第1・四半期はほぼ横ばいだった。

人民建て貿易決済は香港が全体の80%近くを占めており、取引がアジア圏内にとどまっていることやクロスボーダーの資金フローに関する規制が伸び悩みの要因だが、バンカーらは最近の規制改革によって元建て貿易が促進されるとの見方を示している。

3月に発表された、中国で事業を行うごく一部の海外企業に国境を越えた自由な資金移動を認める試験スキームなどは貿易取引高を押し上げ、他の海外企業に元建て決済を促している。

香港金融管理局(HKMA)の最新のデータによると、クロスボーダー貿易取引のフローは5月に前月比16%増加した。またバンカーも、ここ数カ月間に元建て取引が緩やかに増加していると指摘している。

香港の欧州系銀行のアジア・トランザクション・バンキング部門責任者は「企業との対話が『どういう利点があるのか』というものから『どのようにしたら(人民元建て取引が)できるのか』という段階に進んでおり、一部の大手企業はようやく取引を開始している」と語った。

ここ数週間に見られた中国本土市場での流動性ひっ迫が、一部の企業に人民元建て決済を踏みとどまらせた可能性もあるが、短期金利は再び低下しており、一時的な要因だったとみられる。

アナリストらは最近の一連の改革によって元建て貿易決済が増加するとみている。

HSBCは人民元建て取引が2015年までに30%を超え、最終的に完全な元の交換性に向けた道が開かれると予想している。

国際銀行間通信協会(SWIFT)の人民元担当ディレクター、リサ・オコーナー氏は「ここ数年、人民元の国際化トレンドは大きく進んでおり、引き続き力強いペースが見込まれる」と語った。

SWIFTの6月のリポートによると、人民元は国際貿易決済で利用される通貨ランキングで13位だったが、SWIFTは今後人民元が、より確立された香港ドル(11位)やシンガポールドル(8位)など一部のアジア通貨に取って代わるとみている。

(Saikat Chatterjee記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 宮崎亜巳)

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