[国連 9日 ロイター] - ロシアは、シリア北部アレッポ近郊で3月に行われた攻撃について、反体制派が化学兵器を使用した可能性が高いとする報告書を国連に提出した。チュルキン国連大使が9日明らかにした。
ロシアはシリアの同盟国で、同国への主要な武器輸出国。米国やフランスなどはこれまで、化学兵器は政府軍が使用したとの見方を示している。政府軍も反体制派も化学兵器の使用を否定している。
チュルキン国連大使によると、ロシアの専門家らが化学兵器が使用されたハーンアサルからサンプルを採取して調査した。その結果、3月19日に使用された化学兵器は工業的に製造されたものではなく、サリンが使用されていたことが明らかになったという。この兵器が正規軍が使用する水準を下回るものであることから、使用したのは反体制派だとする十分な根拠があるとしている。
チュルキン氏はまた、使用された兵器「Basha’ir-3」は、反体制派の「自由シリア軍」の関連組織が2月に製造を開始したとの情報があると述べた。
米ホワイトハウスのカーニー報道官は、米国は政府軍以外の勢力が化学兵器を使用したとする証拠は目にしていないと述べた。
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