[東京 29日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は4日続落。下げ幅は300円を超え一時1万3800円を下回った。取引時間中としては7月1日以来の安値水準。
米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和措置を長めに維持するのではないかとの見方が広がり、早朝の為替市場で1ドル97円台まで円高に振れたことが嫌気され輸出株中心に売りが先行した。国内企業決算に対する失望感もあり海外勢などから利益確定売りが出た。
節目の1万4000円割れ後は、裁定解消売りも出て下げを加速させたとみられる。日経平均は24日からきょう前引けまで4営業日で下げ幅は968円に達したが、今週は重要イベント目白押しで手控えムードが強く、押し目を買う動きは限定的だった。市場では「個別株物色の期待もあったが、4―6月期決算は肩すかしの感が否めない。ファンダメンタルズが悪化しているわけではなく下値は限られるものの、秋の臨時国会で政策実行を見極めるまで日柄調整が続く可能性もある」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ている。
個別銘柄では、野村ホールディングス8604.Tが続落。同社が26日発表した2013年4─6月期連結決算(米国会計基準)は当期利益が658億9400万円となり、前年同期の18億9100万円から大幅に回復したが、足元の市場環境の悪化を受け利益確定売りが先行した。半面、ファナック6954.Tは反発。26日に発表した4―6月期決算は低調だったが、受注高が1141億円と前四半期(1―3月期)の923億円から回復傾向にあることで見直し買いが入った。
東証1部の騰落数は、値上がり75銘柄に対し、値下がりが1649銘柄、変わらずが22銘柄だった。
(河口浩一)
日経平均.N225
前場終値 13810.04 -319.94
寄り付き 13899.27
安値/高値 13762.91─13953.85
東証出来高(万株) 134830
東証売買代金(億円) 11162.66
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