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来週のドル/円は方向感出にくい、米金利や豪ドルに注目

[東京 2日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円はポジション調整色が強まり、明確な方向感は出にくいとみられている。2日の米雇用統計で米国の注目イベントは一巡、来週は注目度の高い米経済指標は発表されず、米金利や豪ドルの値動きに影響を受けそうだ。

8月2日、来週の外為市場で、ドル/円はポジション調整色が強まり、明確な方向感は出にくいとみられている。2月撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)

予想レンジはドル/円が97.50―101.50円、ユーロ/ドルが1.3150―1.3300ドル。

<ドル/円、米雇用統計を前に上昇基調>

来週のマーケットを展望する上では、2日発表の7月米雇用統計が重要なカギを握る。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文では、QE3の縮小開始時期について明確な言及がなされず、市場参加者は米雇用統計を始めとする米国の経済指標でQE3の縮小開始時期を見極めるスタンスをとっているからだ。

ロイター調査によると、7月米雇用統計のうち、非農業部門雇用者数の予想中央値は前月比18万4000人増、失業率は7.5%と予想されている。

ドル/円は1日発表の中国PMIを好感して騰勢を強め、2日の東京時間には99円後半と大きく水準を戻した。ADP全米雇用報告やISM製造業景気指数の雇用指数など雇用関連指標は良好で、市場参加者の米雇用統計への期待が高まっているという。

外為どっとコム総研のジェルベズ久美子研究員は、米雇用統計の結果が良くなければ、9月の緩和縮小開始に懐疑的な見方が浮上することで「ドル高には行きづらくなる」と予想。ドル/円は足元の上昇分を吐き出すリスクがあると警戒する。

一方、良好な結果になれば、9月に縮小が開始されるとの見方から、1日からの上昇基調と合わせて「『2段ロケット発射』のようにドル/円は100円台に乗せてゆく」とみる。

<来週はポジション調整色の強い相場展開か>

米雇用統計後の値動きにより、来週冒頭はドル/円の水準が変わっている可能性がある。今週は米国で重要イベントが相次いだが、米雇用統計を最後にイベントは一巡。来週はドル/円との関連で注目度の高い米経済指標はなく、ポジション調整色の強い相場展開になりそうだ。

大手邦銀の関係者は、米雇用統計を好感してドル/円が100円台に上昇した場合でも、上昇が持続するのは難しく、利食いが先行しそうだとみている。100円台では輸出企業のドル売りやオプション関連の売りなどで圧迫されやすいことに加え、「国内的には消費税引き上げとの関連で4―6月のGDP1次速報(12日発表)を見極めたいとの機運が高まりやすい」という。

米雇用統計が良好な場合には、米10年債利回りが一段と上昇して2年ぶりの高水準に達する可能性があるが、FOMCの声明文で金利上昇への警戒感が示されるなか、金利の上昇基調がそがれればドル/円の上値は重くなるとみられている。

三井住友銀行の山下えつ子チーフ・エコノミストは、FOMC声明文の金融政策に関する下りで、資産購入の終了後も極めて緩和的な状況を続けるという点を「再確認した」と記されたことについて「マーケットに対しては、QEの縮小はするかもしれないが、利上げの開始は相当後になるということを念を押したと読める」と指摘している。

<豪ドルとドル/円>

来週は、豪ドルが相場の「主人公」になる場面が多くなりそうだ。6日にオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)の理事会が開催される。のみならず、豪州と中国の経済指標が相次いで発表される。

今週は、RBAのスティーブンス総裁の発言で追加利下げ観測が強まり、豪ドルは主要通貨に対して急落した。

一連のイベントを通じ、豪ドルは対円、対米ドルで神経質な値動きになるとみられているが、ドル/円との関連では特に対米ドルの値動きが重要になるとの見方が出ている。

前出の大手邦銀関係者は「中国に関する懸念は一服している状況で、米国の景気や金利の方に目が行ってドルの売り買いを行っている。豪ドルが下がる過程ではドルが買われ、結果的に円は売られやすい」と話している。

7日からは日銀の金融政策決定会合が開催されるが、ドル/円への影響はあまり出ないとみられている。

和田崇彦)

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