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アングル:米予算案めぐる与野党の攻防、本格交渉に臨む姿勢はまだ見られず

[ワシントン 19日 ロイター] - 米政府と議会の予算案合意の期限が近づく中、オバマ米大統領と米共和党のベイナー下院議長は、相互に舌戦を続けているものの、本格交渉に取り組む動きはまだ見せていない。双方が相手の出方をみながら非難合戦を繰り広げる中で、実質的な協議が行われていないということ自体が、また別の問題になっている側面もある。

9月19日、米政府と議会の予算案合意の期限が近づく中、オバマ米大統領と米共和党のベイナー下院議長は、相互に舌戦を続けているものの、本格交渉に取り組む動きはまだ見せていない。写真は米議会議事堂、3月1日撮影(2013年 ロイター/Jonathan Ernst)

米政府が直面する期限は2つある。まず、政府機関の閉鎖を回避するため、当面の予算を確保する合意を9月30日までに成立させなけらばならない。また、米国債をデフォルト(債務不履行)に陥らせないよう、10月半ばまでにまた別の合意を成立させる必要もある。

ベイナー下院議長は19日、オバマ大統領がシリア問題に関するロシアのプーチン大統領との交渉は積極的に進めたものの、「米経済を脅かす財政赤字への対応策について、議会と交渉することはないようだ」と皮肉った。

米ホワイトハウスのカーニー報道官は「数日以内に(オバマ大統領が)議会指導部と協議する」と繰り返したが、日時やその相手を特定はしなかった。

オバマ大統領側からすれば、予算や債務上限の引き上げをめぐる合意成立に向け、ベイナー氏が医療保険制度改革法(オバマケア)への予算打ち切りを望む下院共和党の保守派の一群をまとめることができないか、消極的になっているかどちらかだ。

オバマ政権の当局者の一部は、大統領とベイナー下院議長が公式な協議の場を持つことが、保守派に対するベイナー氏の影響力を強め、合意取り付けにつながるかどうかを疑問視している。

政府当局者の1人は匿名で、ベイナー氏の立場に対する配慮を見せたうえで、「難しい立場にいるからといって、ティーパーティー(茶会党)だけでなくこの国に対して負っている責任から解放されはしない」と述べた。

ベイナー氏側は、予算をめぐる政策、特に債務上限の引き上げを協議する必要性から目を背けているのはオバマ大統領だとみている。

共和党の側近は、「債務上限の問題に取り組もうという姿勢が(政権側の当局者からは)見受けられない」と指摘した。

<時間切れ>

この側近は、交渉は約840億ドルの連邦政府歳出削減の一部を埋め合わせることができる絶好のチャンスであるはずだが、オバマ大統領がそれを逃していると指摘した。

そのうえで「時間を稼いで、われわれから譲歩を引き出すことを狙っている」と付け加えた。

コミュニケーション不足は特に問題だ。

これまで財政をめぐる攻防で仲介役を務めた共和党のマコネル上院院内総務(ケンタッキー州選出)がここ最近はあまり積極的ではないためだ。

マコネル氏はこうした役回りが影響したのか、2014年中間選挙の共和党予備選挙で苦戦が予想されている。

民主党側の側近によると、先週行われた予算をめぐる議会指導部の会合では、マコネル上院院内総務はほとんど発言することがなかったという。この側近は「彼がどのような立場を取るのか分からず、やりづらかった」と述べた。

これまでの経緯を考えれば、どちらかが最終的に譲歩することになるだろう。ミズーリ大学のぺベリル・スクワイヤ教授(政治学)は「共和党よりも譲歩する点が少ない結果になると政権側は想定しているだろう」と指摘。そのうえで「現時点では、共和党議員の中で誰が窓口となれるのかが、よくわかっていないのではないか」と述べた。

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