[ワシントン 10日 ロイター] - ロシアのシルアノフ財務相は10日、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長とルー米財務長官が20カ国・地域(G20)各国に対して、米債務上限をめぐる対立は10月17日までに解消されると説明した、と明らかにした。夕食会のあと、記者団に対して述べた。
米財務省は、10月17日までに連邦債務の法定上限が引き上げられなければ、手元現金はすぐにでも底をつく可能性があるとしている。
シルアノフ財務相は「米FRB議長と財務長官は、問題は17日までに解決すると述べた」とし、「これは全員にとって重要な問題だ。FRB議長と財務長官は、難局は早期打開が可能と信じている」と語った。
オバマ大統領と共和党指導部は予算案で合意できず、政府機関は閉鎖に追い込まれた。債務上限引き上げでも対立が続き、米国がデフォルトに陥る可能性が高まっている。ただし、共和党が債務上限を数週間に限って引き上げる案を提示するなど、事態打開への糸口も見えている。
シルアノフ財務相は、米与野党の協議こう着が世界経済に及ぼす影響について、G20各国は懸念を共有している、と述べたうえで、11日に発表される共同声明でも、この問題に言及するとの見方を示した。
財務相は「米国で現れつつある成長のトレンドは、他国にとってはエンジンだ。不透明感が続けば、成長率は低下するだろう」と述べた。
*情報を追加して再送します。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」