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コアコアCPIがマイナス脱却、08年12月以来:識者こうみる

[東京 25日 ロイター] - 総務省によると、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は、100.5と前年同月比0.7%上昇した。4カ月連続で上昇したものの昨年の電気代値上げの反動で上昇幅は8月の0.8%から縮小した。ロイターがまとめた民間予測もプラス0.7%だった。

10月25日、総務省によると、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は、100.5と前年同月比0.7%上昇した。都内で2010年11月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

一方、食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数(コアコアCPI)は同0.0%となり、2008年12月以来初めてマイナスを脱した。電機製品や食品など幅広い品目で値上げが進み指数を押し上げた格好だ。総合指数は前年比1.1%の上昇だった。

市場関係者の見方は以下の通り。

●円高圧力の緩和につながれば株価にも好影響

<第一生命経済研究所副主任エコノミスト 藤代 宏一氏>

9月全国コアコアCPIが5年ぶりにマイナスを脱却したのは、主に円安とエネルギー価格上昇の影響が大きく、株式市場にとっては基本的にニュートラルとみている。ただ、価格転嫁できる環境が整いつつあるのはポジティブだ。最近の賃上げの動きもあり、物価上昇の持続性に対する確度は高まっている。物価上昇が購買力平価の観点から円高圧力の緩和につながれば、為替を通じて株価に好影響を与えそうだ。

●2%物価目標、引き続き遠い

<みずほ証券・チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>

予想通りの流れと受け止めている。8月比較で9月全国消費者物価指数の上昇幅が縮小、10月の東京都区部消費者物価指数の上昇幅は前月から拡大した。また、9月の総合指数では食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数がマイナスを脱した。デフレ脱却を予想する向きには節目になったと言えそうだ。ただ、特殊要因で上がった面もあり、一段と上昇幅を広げる力強さは見えていない。全体として表面の数字は上向いている部分が目につくが、中身をよく見ると、2%の物価目標は引き続き遠いと思われる。

●本格的なデフレ脱却は名目賃金上昇が必須

<野村証券 チーフエコノミスト 木下智夫氏>

全国コアコアCPIがマイナスを脱した。デフレ脱却を象徴する動きだ。国内景気の回復に伴って需給ギャップがタイト化している。

最近では家電製品など耐久消費財のマイナス度合いの改善が特徴的といえる。エレクトロニクス市場では世界中でドル建てで取引されており、円安進行による価格押し上げの面が強い。もちろん国内メーカーによる価格維持の動きも寄与しているのだろう。

今後も国内経済の成長が継続し、物価上昇を維持できるだろう。消費増税後の2014年4─6月期には一時的にマイナス成長となり、需給ギャップが広がる可能性はあるが、補正予算の効果や円安進行、民間投資の増加などポジティブな動きが期待され、7─9月期以降は再び物価上昇基調に戻るとみている。

ただ足元ではまだ賃金が上昇している環境ではなく、本格的なデフレ脱却には安定的なコアコアCPIの上昇に加え、名目賃金の上昇が必要だ。

コアコアCPIのマイナス脱却は予想された範囲内であり、市場への影響は限定される。足元の金利市場はメガバンクによる国債売却が一服する一方、日銀による多額購入継続で過熱感が出ているが、長期的にみれば、インフレ期待の高まりを背景とする金利上昇トレンドとの見方に変わりはない。

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