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11月景気ウォッチャーはやや上昇、駆け込み需要期待あるが企業は慎重

[東京 9日 ロイター] -内閣府が9日に発表した11月の景気ウォッチャー調査では現状判断は2カ月ぶりに上昇し回復し、2、3カ月先に対する見通しもやや上昇となった。

12月9日、11月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが53.5で、前月比1.7ポイント上昇し、2カ月ぶりの上昇となった。写真は2011年4月、都内で撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

消費増税を控えての駆け込み需要への期待感は小売業を中心にあるものの、DIの改善幅は小幅なものとなり、全体ではそれほど強くマインドを押し上げているわけではないようだ。DIの水準は今年前半の水準には達していない。

景気の現状判断DIが53.5で、前月比1.7ポイント上昇し、2カ月ぶりの上昇となった。横ばいを示す50の水準は10カ月連続で上回った。DIは今年3月に57.3とピークをつけており、その後低下気味で推移していたが、11月はやや回復。それでも春ごろの水準には達していない。

項目別では、企業動向関連と家計動向関連が上昇、雇用関連は低下した。

家計動向関連DIは、消費者の購買意欲の改善や客単価の上昇に加え、消費税引き上げ前の駆込み需要もあって、高額品、自動車、家電を中心に売上が増加したことなどにより上昇した。

「消費税増税前の駆け込み需要により、単価の高い商品の購買意欲が高まり、販売量も増えている」(近畿・家電量販店)といった動きがあるもよう。一方で、「客の中には、慌てるよりも消費税増税の駆け込み需要が一段し、住宅業界が冷え込んでから検討した方がよいと思う人が増えてきている」(東海・住宅販売会社)といった購入の先送りの事例もある。

企業動向関連DIは、製造業で受注の増加がみられたことなどによって上昇した。「公共工事や自動車関連設備が増加しており、受注量、販売量とも上向いている」(四国・鉄鋼業)といった声もある。

雇用関連DIは、一部で求人の増勢に一服感がみられたことなどで低下した。

2─3カ月先を見る先行き判断DIは54.8で、前月比0.3ポイント上昇。3カ月連続の上昇となった。50の水準を12カ月連続で上回った。

先行き判断DIについては、消費税引き上げによるマインド低下への懸念などがあるものの、消費税引き上げ前の駆込み需要や年末年始の売上への期待感などから、家計動向部門、企業動向部門および雇用部門で上昇した。

「冬のボーナスが久々に増加基調となるため、消費税増税の駆け込み需要もあり、春までは期待が持てる」(近畿・百貨店)といった声や、「現在抱えている受注残が今までにないほど増えており、さらに年度末の駆け込み需要対応も見込めるため、忙しいはず」(南関東・電機器具製造業)といった声がある。

ただ「消費税率の引き上げ時期が近づくにつれて、将来の生活設計を意識した買い控えが発生すると想定している」(北陸・スーパー)といった慎重な見方もある。

内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断の表現を「着実に持ち直している」から「緩やかに回復しつつある」に修正した。

(中川泉 編集:吉瀬邦彦)

*内容を追加して再送します。

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