[ニューヨーク 10日 ロイター] -10日終盤のニューヨーク外為市場では、米雇用統計が予想外に弱い内容となり債券利回りが低下したことを受けてドルが売られ、一時103円台をつけた。
12月の非農業部門雇用者数は前月比7万4000人増と3年ぶりの小幅な伸びにとどまった。厳しい寒波の影響によるもので鈍化は一時的とみられているものの米国債利回りは低下した。
ドル/円は一時2週間ぶり安値となる103.82円まで下落した。終盤は0.72%安の104.07円となった。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.46%安の80.633。一時1週間ぶり安値となる80.533をつけた。
コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・エジナー氏は雇用統計について「明らかに期待外れの内容で、市場はドル全面安という形で失望を表した」と述べた。
その上で「米連邦準備理事会(FRB)は段階的に量的緩和を縮小するという見通しがこれによって変わるとは思わない。ただ緩和加速をめぐる観測は間違いなく後退するだろう」との見方を示した。
ドルはカナダドルに対しては上昇した。カナダ統計局が発表した昨年12月の雇用統計で、雇用者数が予想外に減少したことが背景。
一時1.0944カナダドルまで上昇し2009年10月以来の高値を記録した。終盤は0.54%高の1.0896カナダドル。
ユーロは周辺国国債への旺盛な需要を背景に上昇し、ユーロ/ドルは約1週間ぶり高値となる1.3687ドルをつけた。終盤は0.44%高の1.3666ドル。
ドル/円 終値 104.12/18
始値 105.09/13
前営業日終値 104.80/86
ユーロ/ドル 終値 1.3667/72
始値 1.3576/79
前営業日終値 1.3605/07
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