[東京 28日 ロイター] -麻生太郎財務相は28日の閣議で、安倍晋三首相とともに2014年度予算を早期実施するよう各省庁に要請する異例の対応に踏み切った。
4月1日の消費増税に伴って景気が下振れるリスクを最小限に食い止める狙いからだ。
政府が念頭に置く14年度予算の執行目標は今年6月末までに4割以上、9月末までに6割以上を「実施済み」にするというもの。公共工事や備品購入などに基金事業を加え、14年度予算では早期実施対象を12兆円と想定。財務省幹部によると2月に示した13年度補正予算の早期実施分(3.4兆円)を合わせると、その対象は15.4兆円に上る。
麻生財務相は閣議後に記者会見し、「予算執行に具体的な目標をつくることで早期実施を強力に進め、来年度前半に景気が下ぶれするリスクに万全を期す」と語った。
山口貴也
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