[東京 20日 ロイター] - 東芝6502.Tは20日、フランス南部で建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)の中核機器であるトロイダル磁場コイル4基とコイルの収納容器6体を470億円で受注したと発表した。今月下旬から製作を開始、2017年から順次納入する。
独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)から受注した。トロイダル磁場コイルは、核融合反応に必要な高温のプラズマを閉じ込めるための磁場を発生させる超伝導コイル。東芝京浜事業所とIHI・東芝パワーシステムとで製作する。
ITERは核融合エネルギーの科学的、技術的な実現可能性の実証を目的に、実験炉を建設・運用する国際共同プロジェクト。日本、欧州、米国、ロシア、中国、韓国、インドの7カ国・地域が参画、2020年の運転開始を予定している。
ITERは18基のトロイダル磁場コイルを用いて建設が進められており、予備の1基を加え、EUが10基、日本が9基を担当。今回、東芝が受注したのは日本が担当する9基のうちの4基で、残りの5基は三菱重工業 7011.Tが受注している。
志田義寧
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