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東芝上場維持への特例措置には否定的=自主規制・佐藤理事長
2017年10月11日 / 13:36 / 8日前

東芝上場維持への特例措置には否定的=自主規制・佐藤理事長

 10月11日、自主規制の佐藤理事長は11日、東芝上場維持への特例措置には否定的な見方を示した。写真は都内で3月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 11日 ロイター] - 日本取引所グループ(JPX)(8697.T)自主規制法人の佐藤隆文理事長は11日、東京証券取引所が東芝(6502.T)に対する特設注意市場銘柄指定を解除したことについて、東芝が敷いた内部管理体制は上場企業として最低限の水準に過ぎないとし、同社が「エクセレント・カンパニー」になったわけではないと指摘した。

同社は2018年3月末時点で債務超過を脱しなければ、東証の規定で上場廃止となるが、佐藤理事長は救済のための特例措置には否定的な見方を示した。

東証は2015年9月、不正会計問題を起こした東芝の株式を特注銘柄に指定。16年12月には、内部管理体制の改善が不十分として指定を継続した。しかし、今年3月、東芝が提出した2度目の改善報告書などをもとに自主規制法人が再び審査した結果、内部管理体制に「相応の改善」がみられたとの判断に至り、特注解除が決まった。

この日の会見で、佐藤理事長は東芝の経営陣、企業統治の構造、社員の意識それぞれに根深く存在していた「3層にわたる問題」が、ずさんな経営判断プロセス、不適切な会計処理、粗雑な開示体制、脆弱な海外子会社管理として表面化したと結論づけた。

東芝は特注銘柄の指定解除に向け、社外取締役のみで構成する指名委員会の設置、取締役会における社外取締役の比率引き上げ、子会社に関するリスク情報の収集強化などの改革を実施。これを評価し、自主規制法人は特注解除を決めた。

審査の過程で、自主規制法人は歴代経営陣を含む延べ数百名に上る東芝の役員、社員や数十名の社外関係者から聞き取りを行なう一方、東芝の主要拠点の実地調査、取締役会議事録など社内資料の確認や東芝を担当した新旧監査法人への調査も行った。11日の臨時理事会での議決の結果、6対1で解除が決まったという。

ただ、佐藤理事長は会見で、東芝は上場企業としての最低限の内部管理体制を備えたにすぎないとし、「東芝が上場会社の模範となるような優れた内部管理体制を誇るエクセレント・カンパニーになったという誤解はくれぐれも抱かないでほしい」と述べた。自主規制法人は今後も、東芝の内部管理体制をモニタリングする方針だ。

自主規制法人は、四半期報告書や有価証券報告書の提出が遅れた経緯も調査したが、「東芝において内部管理体制上の決定的な問題はなかった」(佐藤理事長)という。また、PwCあらた監査法人が東芝の2017年3月期の有報に限定付適正意見を出したことについては「監査結果そのものについて、是非を判断する立場にない」(同)とした。

東芝は12日付で特設注意市場銘柄の指定が解除され、上場廃止のリスクをいったん回避した。しかし、18年3月末に債務超過を脱することができなければ、2年連続の債務超過となり、東証の規定により上場廃止になる。

佐藤理事長は会見で「個別企業の救済のために恣意的な裁量を働かせれば、市場秩序を維持するうえで大きなダメージになる」と述べ、特例措置に否定的な見解を示した。

和田崇彦

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