May 8, 2019 / 4:31 AM / 16 days ago

トヨタ、今期営業益予想3.3%増 米中収益改善と原価低減

[東京 8日 ロイター] - トヨタ自動車(7203.T)は8日、2020年3月期連結営業利益(米国会計基準)が前期比3.3%増の2兆5500億円になる見通しと発表した。為替変動によるマイナス影響はあるものの、原価改善による貢献、主力市場の米国や中国における収益改善も寄与する。

 5月8日、トヨタ自動車は、2020年3月期連結営業利益(米国会計基準)が前期比3.3%増の2兆5500億円になる見通しと発表した。写真はプラハで4月撮影(2019年 ロイター/David W Cerny)

19年3月期については、営業利益が2.8%増の2兆4675億円、売上高が2.9%増の30兆2256億円となり30兆円の大台を突破した。売上高で30兆円超えは日本企業で初めて。

会見した豊田章男社長は、前期について「未来に向けてトヨタのフルモデルチェンジに取り組んだ1年だった。良くも悪くも今のトヨタの実力を映し出した決算。未来に向けた積極投資はけっこうできた」と振り返った。ただ、「原価を作り込む活動、トヨタらしさを取り戻す風土改革はまだまだ道半ばではないか」とも語った。

会社の営業利益予想は、リフィニティブが集計したアナリスト23人の予測平均値2兆6120億円を下回っている。

営業利益に対して為替変動によるマイナス影響が1700億円あるうえ、白柳正義執行役員は「前期に引き続き原材料のコストアップの影響があるが、継続的な改善活動に取り組む」と述べた。原価改善では1100億円利益の押し上げを見込む。

前提為替レートは1ドル=110円(前期は111円)、1ユーロ=125円(同128円)。トヨタの場合、ドルに対して1円動くと400億円程度、ユーロに対しては50億円、営業利益が変動する。

今期の売上高予想は0.7%減の30兆円と2年連続で30兆円超えを目指す。純利益予想は19.5%増の2兆2500億円。

今期の研究開発費はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる次世代技術に向けた投資が拡大することから4.9%増の1兆1000億円と過去最高を計画する。

小林耕士副社長は、研究開発費のうち、CASE分野に充てる割合を今の約40%から将来的に50%へ上げる方針も示した。

豊田社長はCASEの時代について展望し、「TPS(トヨタ生産方式)の力」、世界に広がる販売拠点の「ネットワークの力」、世界に保有されるトヨタ車1億台以上という「保有の力」という3つの力が、トヨタオリジナルの競争力を高めると述べた。

また、豊田社長はこれまでのビジネスモデルについて、ハイブリッド車(HV)までは通用するが、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)では通用しないかもしれない」と指摘。EVやFCVは普及しないとだめで「仲間づくりが重要」になるとし、「資本の論理で傘下におさめるということでは仲間づくりはできない」と語った。

<米国の営業利益率8%の「旗は降ろさない」>

小林副社長は、現状2%程度の米国における営業利益率を「21年度(22年3月期)くらい」に8%へ引き上げたいとの意向を明らかにした。利益率改善に向けて現場が「本気になり始めた」と指摘。インセンティブ(販売奨励金)も「細かく地域別や車種別に考えて戦略を立てており、前年より少なく賢くつけられるようになってきた」と手応えを示した。

米国では、インセンティブなど効率的に販売費を活用するほか、需要が旺盛な利幅の高いスポーツ多目的車(SUV)などトラック系車種の強化、原価低減活動を推進する。

日野自動車(7205.T)、ダイハツ工業を含む今期のグループ世界販売計画(小売り)は1074万台(前期は1060.3万台)。主に中国での好調がけん引する。19年の中国販売は8%増の160万台を見込む。

中国では、日本から輸出している高級車ブランド「レクサス」の関税引き下げが寄与しており、4月の新車販売は20%増と大幅に伸びた。ただ、小林副社長は、競合と比べれば「まだまだ周回後れ」としたうえで、「顧客にこまめに対応し、販売台数をじわじわ増やしていきたい」と述べた。

地域別の内訳は、北米が270万台(同274.5万台)、アジアが173万台(同168.4万台)、日本が220万台(222.6万台)、欧州が103万台(同99.4万台)を見込む。

トヨタは同日、取締役に対して譲渡制限付き株式報酬制度を導入すると発表した。現金報酬枠は従来の年額40億円以内から30億円以内に減額し、新たに株式報酬枠として年額40億円以内を設定する。6月13日に開催予定の株主総会に付議する。取締役が株を持つことで長期的な視点で活動できる効果を狙う。

*見出しを修正しました。

白木真紀 編集:田巻一彦

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