August 27, 2018 / 4:40 PM / 25 days ago

カナダがNAFTA再交渉に参加、米財務長官「週内の合意可能」

[ワシントン 27日 ロイター] - 北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉にあたり、カナダのフリーランド外相は28日、ワシントンで米国、メキシコの代表と個別に協議した。米国とメキシコは前日にNAFTA再交渉の2国間協議で合意したと発表、カナダを交えた3カ国協議を2カ月ぶりに再開する方針を示していた。

カナダが新たな3カ国協定にとどまるためには、米国とメキシコが合意した新たな条件を受け入れる必要がある。ムニューシン米財務長官は週内の合意が可能との見方を示すが、米国とメキシコの合意にはカナダが反対してきた内容も含まれ、残り数日での合意に懐疑的な見方も出ている。

フリーランド氏は先に、カナダに有利な新NAFTAにのみ署名する方針を示していた。

同氏は28日、メキシコが米国との2国間協議で「難しい」譲歩に応じたことで、今週の建設的な協議に道が開けるとの考えを示し、メキシコの姿勢を評価した。米、メキシコ、カナダの3カ国は今週31日までにNAFTA見直しで合意することを目指している。

自動車業界幹部と関係筋が28日、ロイターに明らかにしたところでは、米国とメキシコが合意した案には、メキシコから米国への自動車・部品輸入が一定の水準を超えた場合に米国が最大25%の関税を適用できる別の合意が付帯されている。

付帯合意ではメキシコからの年間自動車輸入が240万台、部品については年間輸入額が900億ドルを超えた場合、米国は安全保障を理由とした関税を適用することができるという。

フリーランド氏は28日、まず米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と会談。会談後、メキシコの譲歩は「カナダと米国の労働者にとって重要になる」と記者団に語った。また、29日にライトハイザー氏と詳細な協議に入る予定だと明らかにした。

フリーランド氏は28日夕方にメキシコ政府当局者と会談した。

トランプ大統領は先に、カナダを交えた3カ国間で合意が得られなかった場合は、メキシコとの2国間協定を進める一方、カナダ製品に関税を掛ける可能性があると警告している。

メキシコのビデガライ外相は28日、メキシコのテレビ局に対し、3カ国は3カ国間での合意に向けて取り組むと語った。

1年以上にわたるNAFTA再交渉はメキシコペソMXN=とカナダドルMXN=の押し下げ圧力となってきた。米国とメキシコの合意を受け、27日の外為市場で両通貨はともに対米ドルで上昇したが、28日にはペソは下落した。

<カナダとの交渉の争点>

 8月28日、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉にあたり、カナダのフリーランド外相(写真)は、ワシントンで米国、メキシコの代表と個別に協議した。米国とメキシコは前日にNAFTA再交渉の2国間協議で合意したと発表、カナダを交えた3カ国協議を2カ月ぶりに再開する方針を示していた。写真はワシントンで撮影(2018年 ロイター/Chris Wattie)

カナダが交渉に加わるにあたり、争点となるのが、NAFTA第19条の廃止だ。19条は違法な補助金やダンピング(不当廉売)を審査し、拘束力のある判断を示す2国間パネルの設置を規定している。

米国は紛争解決メカニズムを規定する19条の廃止を求める一方、カナダは廃止に反対してきた。ライトハイザー氏は27日、メキシコが19条の廃止に合意したと述べた。

他にもカナダが受け入れに難色を示すとみられるのが、バイオ医薬品のデータ保護期間、著作権の保護期間などの知的財産権分野で、いずれもカナダが以前に支持した水準から引き上げられている。

トランプ大統領は、カナダが3カ国での合意に応じない場合にはカナダ製の自動車に関税を掛ける可能性があると警告する一方、カナダから譲歩を引き出し、乳製品への保護措置を解除させたい考えだ。

カナダの酪農業は供給と価格を管理する制度と高い関税による輸入制限で保護されている。米国はこうした関税や価格管理制度の廃止を求めてきた。

カナダ酪農業界の幹部はこれらの課題を3日で解決しようとするのはかなり難しいとの見方を示した。

<2国間協定巡る法的懸念>

ムニューシン長官は28日、仮にカナダと合意に至らなければ、米国はメキシコと別の貿易協定を進める方針で、議会承認は得られるとの認識を示した。

メキシコ政府も、3カ国での協定を望むとした上で、カナダが米政権と合意に至らない場合でも、メキシコと米国間の合意は有効との認識を示している。ペニャニエト大統領は11月末に退任する前に新たな協定への署名を済ませたい意向だ。

一方、民主党のシューマー上院院内総務は28日、カナダを除外して、NAFTAの代わりに米メキシコの2国間合意が上院の批准手続きに付された場合、「重大な法的懸念」に直面すると指摘した。大統領貿易促進権限(TPA、通称ファストトラック)法に基づくと、承認には上院で51票の賛成が必要だが、シューマー議員らによるとこれは3カ国間の通商協定にのみ有効。2国間合意には60票が必要で、民主党議員からも一定の支持が必要になるという。

<90日以内の締結>

ライトハイザー氏によると、米国とカナダが週内に合意に至らなかった場合、トランプ大統領は議会に対しメキシコとのみ合意が得られたと通知する。同代表は、カナダが協定に参加するために協議に加わる道はいつでも開かれているとも述べた。

ホワイトハウスによると、トランプ大統領は議会への通知から90日後に合意に署名する見通し。その後、議会は合意の批准手続きに入るが、手続きには数カ月がかかり、終了は2019年になると予想される。

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