February 28, 2019 / 6:27 AM / 3 months ago

アングル:トランプ氏、元腹心の証言で刑事責任問われるか

[ワシントン 27日 ロイター] - トランプ米大統領の顧問弁護士だった元腹心マイケル・コーエン被告が27日、下院監視・政府改革委員会の公聴会で証言した。証言では、トランプ氏が直面する可能性のある法的リスクが複数浮上した。

5月27日、トランプ米大統領(写真右)の顧問弁護士だった元腹心マイケル・コーエン被告(同左)が、下院監視・政府改革委員会の公聴会で証言した。写真は米大統領選中の2016年9月オハイオ州クリーブランドハイツでの選挙集会で撮影(2019年 ロイター/Jonathan Ernst)

被告の証言内容と、それらがトランプ氏の刑事犯罪を意味するかどうかについてまとめた。

◎口止め料

コーエン被告は、大統領選の数日前、トランプ氏との不倫疑惑があるポルノ女優に13万ドルの口止め料を支払うよう、同氏から指示されたと証言。被告の支払いを補填するためにトランプ氏が署名した小切手1枚と、長男ジュニア氏が署名した小切手1枚の複写を提出した。

法律専門家によると、検察はこれらを元に、トランプ氏の選挙資金法違反を問える可能性がある。

コーエン被告自身は昨年8月、口止め料を巡る選挙資金法違反などの罪を認め、司法取引を行っている。

連邦法では、1回の選挙で1人の献金が2700ドルを超えてはならないと定められている。献金の定義は、選挙に影響を与えることを意図した支払いであること。

トランプ氏の弁護士らは、この支払いは同氏の評判を守るのが目的で選挙に影響を与える意図はなかったため、献金に当たらないと主張している。

法律専門家は、トランプ氏が法律違反を知らなかったことを示せれば、弁護側の立場が強まると見ている。通常、無知は言い訳にならないが、選挙資金法は例外で「選挙資金法違反が刑事犯罪と認められるためには、故意に違反したことを検察が証明する必要がある」(選挙法教授)

従って、トランプ氏が同法違反を知らなかったのであれば、刑事責任は問えないという。

◎モスクワのトランプタワー

コーエン被告は、トランプ氏が2016年の選挙戦中、モスクワの高層ビル「トランプタワー」建設の交渉について、共和党予備選が始まる前に終わっていたと嘘をつくべきだと被告に「明確に」示していたと述べた。実際には、その後数カ月間にわたって交渉は続いていたという。

コーエン被告は8月、この件を巡る議会への虚偽証言で有罪となっている。

被告によると、トランプ氏は明示的に虚偽証言を指示したわけではないが、目を見据え、虚偽版の証言内容を人づてに渡してきた。「彼なりの方法で、私に嘘をつけと告げていた」という。

被告はまた、トランプ氏の弁護士らが「私の議会証言草稿をチェックし、手を入れた」と述べた。

「知りながら故意に」議会に虚偽の証言をすることは、連邦法で刑事犯罪となる。だれかと共謀して虚偽の証言をすることも違法。

元連邦検事のデービッド・スクランスキー氏によると、検察はコーエン被告の証言を元にトランプ氏を陰謀の罪に問うことが可能だ。

◎民主党のメール暴露

法律専門家によると、ロシアによる民主党の電子メールへのハッカー攻撃計画をトランプ氏が知り、是認していたとすれば、検察は同氏を陰謀罪に問うことが可能。このメールは内部告発サイト「ウィキリークス」により暴露された。

トランプ氏が外国権力からの支援を仰いでいたとすれば、それも選挙法違反となる可能性がある。

コーエン被告によると、トランプ氏は長年の側近だったロジャー・ストーン氏に聞き、「ヒラリー・クリントン陣営に打撃を与えるであろう大量の電子メール」が出ることを選挙前に把握していた。

◎トランプタワーでの会談

ジュニア氏を含むトランプ氏の選挙陣営メンバーと、ロシア政府に近いロシア人弁護士が2016年6月に会談したことを巡り、検察はトランプ氏を選挙法違反に問う可能性がある。

コーエン被告は、ジュニア氏がトランプ氏に小声で「会談の準備は整いました」と告げているのを目撃したと証言。クリントン氏の「醜聞」を提供していたロシア人グループとの会談を指しているのだろうと思ったと述べた。

トランプ氏は事前に会談について知っていたことを否定している。

米選挙法では、大統領選の選挙陣営は外国籍の人々から「貢献」を受け取ることも、「求める」ことも禁止されている。選挙法の教授によると、クリントン氏の悪材料を調査することも貢献に該当する。

◎資産と納税

法律専門家によると、トランプ氏は納税額を少なくするために資産を過小報告したことに関連し、税金の詐欺に問われる可能性がある。

コーエン被告の証言によると、トランプ氏はフォーブス誌の長者番付向けなど、自分に有利になる場合には資産を過大報告し、不動産税を少なくするためには資産を過小報告していた。フォーブス誌や一般市民に嘘をつくことは犯罪ではない。

コーエン被告は、トランプ氏がドイツ銀行から融資を受けるために資産を過大報告したと証言した。これが事実なら、融資申請で嘘をつくのを禁じる連邦法違反に当たる可能性がある。

◎トランプ財団

検察は、トランプ氏の慈善団体「トランプ財団」が、同氏の肖像画の競売を巡り詐欺罪を犯したかどうか検証する可能性がある。

コーエン被告は、「さくら」の落札者が肖像画に支払った6万ドルについて、トランプ氏が財団に弁済を指示し、自分のものにしたと証言した。

(Jan Wolfe記者)

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