[ワシントン/メキシコ市 23日 ロイター] - トランプ米大統領は23日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉について、メキシコの移民規制を合意の条件にする可能性があることを示唆した。
トランプ大統領は「メキシコは自国を通過して米国に入国する人々を阻止する必要がある。われわれはこれをNAFTAを巡る合意の条件とする可能性がある。米国は現状を容認できない! 」とツイッターに投稿した。
これに対し、メキシコのビデガライ外相はツイッターで、移民政策はメキシコの主権事項として決定されており、これをNAFTA再交渉の合意条件に付すことは「受け入れられない」と反論した。
米、カナダ、メキシコの3カ国は24日にワシントンで閣僚会合を開き、NAFTA見直しでの合意に向けた協議を行う予定。協議は進展しているもようで、メキシコのグアハルド経済相は5月初めの合意が可能との見方を示している。
トランプ大統領は今月初めにもツイッターで、メキシコ政府の移民政策を非難し、「メキシコは薬物と移民の大きな流れを阻止すべきで、そうしなければ私がメキシコの資金源であるNAFTAを絶つ」と宣言していた。
しかし、移民規制を巡る議論は正式なNAFTA再交渉の場では取り上げられてこなかった。
米国とメキシコの両当局が圧力を強める中、中南米からメキシコを通過して米国に入国する移民の「キャラバン(一団)」の規模は1500人程度をピークに縮小しつつある。
*内容を追加しました。
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