[9日 ロイター] - 9日中盤の東南アジア各地の株式市場は大幅安。シンガポール株式市場のストレートタイムズ(ST)指数.STIは4カ月ぶり安値を付けた。
米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏が選挙人獲得数でリードしているという予想外の展開を受け、市場からリスク志向が消えている。
マニラを拠点とするRCBC証券の株式リサーチアナリスト、ラルフ・クリスチャン・ボドーロ氏は「トランプ氏が勝てば何が起きるかわからない。様子見になるだろう。よりリスクが少ない資産へのシフトが見られるだろう」と語り、トランプ氏の勝利はリスク資産にとってネガティブだと付け加えた。
MSCIのアジア太平洋株指数(日本を除く).MIAPJ0000PUSは一時3.1%下げ、4カ月超ぶりの大幅な下げを記録した。
シンガポール市場では、原油価格の急落を背景に石油・ガス株が特に打撃を受けた。石油リグ建造のセムコープ・インダストリーズSCIL.SIは4.6%安と、7カ月超ぶりの大幅下落。
ST指数で最も大きな比重を占める金融株.FTFSTAS8000も下げているほか、カジノ運営のゲンティン・シンガポールGENS.SIが4%安。
インドネシア・ジャカルタ市場の総合株価指数.JKSEは2%安。英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まって以来の安値を付けた。
フィリピン・マニラ市場の総合株価指数.PSIは2.8%安。
タイ・バンコク市場のSET指数.SETIは1.3%安、マレーシアのKLSE総合指数.KLSEは0.9%安。
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