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トルコ大統領肝いりの運河建設、国内行が融資に難色=業界筋

[イスタンブール 27日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領が計画している黒海とマルマラ海を結ぶ「イスタンブール運河」(全長45キロ)について、トルコの一部の大手行が環境問題や投資リスクを理由に融資に難色を示している。

複数の銀行幹部がロイターに明らかにした。

トルコの大手行のうち6行は、持続可能な開発を目指す「国連責任銀行原則」に署名しており、関係筋は、これが融資の障害になるだろうと指摘。

政府は6月に運河の起工式を行う予定だが、イスタンブール市長、エンジニア、大半の有権者は、環境上の理由で運河の建設に反対している。

一方、ロシア政府も運河の建設に懸念を示している。黒海はロシア海軍の拠点だが、ボスポラス海峡に加え、新たにイスタンブール運河が開通すれば、黒海への進入路が増えることになる。

トルコ政府は、2019年時点で運河の建設費を7500万リラ(当時のレートで130億ドル)と算定している。

一部の国内銀行が融資に難色を示しているため、運河の建設では、政府による資金調達や海外からの資金調達の必要性が高まるとみられる。

財務省のコメントはとれていないが、大統領報道官はロイターに対し、近く実施する入札に投資家が参加するのは「確実だ」と発言。入札には、トルコ企業の他、欧州、米国、中国などすべての企業が参加できると述べた。

ただ、国内銀行の間では、運河建設は巨大プロジェクトでリスクが高すぎるとの見方が多く、建設が途中で中止になるリスクも指摘されている。

ある元銀行幹部は「トルコには、そうしたリスクを取れる国営銀行も民間銀行もない」と述べた。

ロシア政府は、外国軍艦に対しボスポラス海峡を通じた黒海への進入を制限する「モントルー条約」がイスタンブール運河に適用されないのではないかとの懸念を抱いている。

トルコ当局者は2019年、運河には同条約が適用されないと発言。ロシアのプーチン大統領は今月、エルドアン大統領との電話会談で同条約の順守を求めた。

野党は運河建設に反対しており、ある銀行関係者は、2023年の大統領選で政権交代があれば、運河の建設が中止されるリスクがあると指摘している。

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