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トルコ中銀総裁を更迭、後任に副総裁 大統領が決定

 7月6日、トルコのエルドアン大統領は、同国中央銀行のチェティンカヤ総裁(写真)を更迭した。2018年10月撮影(2019年 ロイター/Murad Sezer)

[アンカラ 6日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は6日、同国中央銀行のチェティンカヤ総裁を更迭した。両氏の間では景気支援に向けた利下げの時期を巡って見解の相違が深まっていた。

後任にはウイサル副総裁が昇格する。6日早朝に官報に掲載された人事で明らかになった。チェティンカヤ総裁の任期は2020年までだった。

総裁解任の理由は明らかにされていないが、政府関係者は、中銀が通貨リラを支援するため昨年9月以降、政策金利を24%に据え置いていることへのエルドアン大統領の不満が背景にあると指摘している。

ある政府高官は匿名を条件にロイターに対し、「エルドアン大統領は金利に不満を持っており、機会があるたびにその不満を示していた。6月の金利据え置き決定がチェティンカヤ総裁との問題悪化につながった」と指摘。「大統領は景気改善を目指す決意を変えておらず、そのため総裁の解任を決めた」と付け加えた。

また政府関係者の1人は「大統領と(大統領の義理の息子である)財務相がチェティンカヤ氏に辞任を求めたが、同氏は中銀の独立性を指摘し、辞任を拒んだ」と述べた。

アナリストらは中銀が7月25日の会合で政策緩和を開始する可能性があるとみている。

トルコ中銀は6日発表した声明で、独立性を維持する方針を表明。新総裁は物価の安定維持を主要な目標にするとした。数日中にウイサル氏が記者会見を行うという。

中銀は独立性を強調したが、任期途中での総裁更迭は中銀の権限に関する疑問を生じさせるとの懸念が出ている。

イスタンブールの銀行関係者は、ロイターに対し「総裁の解任は中銀トップのポストの安定性と中銀の独立性に疑念をもたらす。今後の中銀の動向を注視する」と述べた。

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