[アンカラ 25日 ロイター] - トルコ中央銀行は25日、政策金利を8.5%に据え置いた。据え置きは3カ月連続で予想通り。
中銀は2月、甚大な被害を出した大地震後の経済を支援するため政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げた。
トルコでは28日に大統領選挙の決選投票が実施される。14日の投票で最多の49.51%を得票したエルドアン大統領と、2位の野党統一候補クルチダルオール氏との戦いになる。
昨年、85%を超えたインフレ率は低下し、4月は43.7%だった。
中銀は、インフレの基調は引き続き改善したと指摘するとともに、地震による需給不均衡の影響を注意深く監視していると述べた。
「金融環境を支援的な状態に保って工業生産の成長モメンタムと雇用の前向きなトレンドを維持することが一段と重要になっている」と述べた。
エコノミストは、インフレ率が再び上向くと予想している。ただ、エルドアン氏の意向で今後も金利は据え置かれると見込んでいる。
キャピタル・エコノミクスの欧州新興国担当エコノミスト、ニコラス・ファー氏は、28日に予想されるエルドアン氏の勝利により、必要とされる利上げの可能性は低くなると指摘した。
「トルコ経済は現在のマクロ経済の不均衡に対処するため、今よりもずっと高い金利と現行政策からの迅速な転換を切実に必要としている」と説明した。
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