[イスタンブール 21日 ロイター] - トルコの首都アンカラで21日、最大野党・共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首が、兵士の葬儀で複数の男らから攻撃を受けた。その後、群衆を避けるため警備員に連れられて近くの民家に避難した。
トルコ南東部ハッキャリ県では19日、クルド労働者党(PKK)の武装勢力が軍の拠点を攻撃し、兵士4人が死亡。クルチダルオール党首は21日、4人のうち1人の葬儀に姿を見せていた。
複数のテレビ局の映像では、兵士の葬儀で一部の群衆が「恥を知れ」「PKKは出ていけ」などと叫び、警備員と警官が警備を行う中、クルチダルオール党首が少なくとも2回、頭部を殴られていることが確認できる。
国政与党の公正発展党(AKP)を率いるエルドアン大統領は先月の統一地方選の選挙運動中、CHPの候補者リストにPKKのメンバーが含まれていると繰り返し述べていた。イスタンブールとアンカラの市長選では、当初の結果や得票の再集計でCHPの候補者がAKPの候補者に勝利したことが示された。
政権寄りの複数の新聞は、兵士の死亡とCHPの関連性を報じた。
国営のアナトリア通信によると、アンカラの検察当局トップは、攻撃した6人の身元が判明したとし、捜査担当が攻撃のテロリズムとの関連性を調べていると明らかにした。
ソイル内相は「状況は管理できており、調査が開始された」と述べた。またギュル法相は「民主政治に影を落とすような暴力行為は決して容認しない」と語った。
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