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トルコ地震の直接的な物理的被害342億ドル、世銀が試算

世界銀行は、トルコ南部で発生した大地震による直接的な物理的被害が約342億ドルに上るとの試算を発表した。2月21日、トルコ・アンタキヤで撮影(2023年 ロイター/Clodagh Kilcoyne/File Photo)

[ワシントン 27日 ロイター] - 世界銀行は27日、トルコ南部のシリア国境近くで6日に発生した大地震による直接的な物理的被害が約342億ドルに上るとの試算を発表した。ただ、トルコが直面する再建・復興費用はその2倍に上る可能性があるという。

世銀のトルコ担当カントリーディレクター、ウンベルト・ロペス氏は記者団に対し、今回の地震により、2023年のトルコ国内総生産(GDP)成長率の予測値(3.5%─4%)が少なくとも0.5%ポイント押し下げられると推定した。

世銀グループの欧州・中央アジア担当バイスプレジデント、アンナ・ビャルデ氏は、今回の地震で影響を受けたシリアの状況は「本当に壊滅的」と指摘。世銀は28日にもシリアの被害推定を別途発表する予定。

ビャルデ氏によると、342億ドルというトルコの被害額推計は21年のGDPの約4%に相当するが、これには経済成長に対する間接的および二次的影響や1週間前に起きた余震の影響は含まれておらず、「再建に必要な金額は直接的な物理的被害額推計の2─3倍になる可能性がある」という。

今月6日に発生したマグニチュード7.8と7.5の地震は、トルコの近代史上最大の被害をもたらし、4万4300人以上の死者を出した。

世銀の報告書によると、家屋への被害や倒壊により125万人が家を失ったと推定されている。

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