[イスタンブール 22日 ロイター] - トルコ中央銀行は22日、主要政策金利の1週間物レポレートを50ベーシスポイント(bp)引き下げ、9.5%とした。利下げは1年ぶりで、据え置きを予想していた市場にはサプライズとなった。
中銀は声明で、「不確実性の低下」とリスクプレミアムを示す各指標の改善を背景に市場金利が期間を問わず低下していることを理由に挙げた。
翌日物貸出金利は12%に、翌日物借入金利は8%に、それぞれ据え置いた。
トルコのエルドアン首相は先月、中銀に利下げを求めていた。首相は8月の大統領選挙に出馬すると見込まれており、力強い経済成長の持続を望んでいる。
通貨リラは中銀の決定を受けて、一時対ドルTRYTOM=D3で2.10リラに下落したが、その後下げを戻した。
アナリストは主要インフレ指標が年央に低下を示し始めるまで、利下げはないと予想していた。4月のインフレ率は前年比で予想を上回る9.38%となった。
中銀もまた、インフレ率が6月に低下し始めると予想しているが、年末のインフレ率は7.6%と、依然として目標を上回るとみている。
中銀は、インフレ見通しが大きく改善するまで、引き締めスタンスを維持すると再び表明した。