November 21, 2018 / 5:48 AM / 24 days ago

アングル:「合意なき離脱」向け緊急計画、英国企業が発動開始

[ロンドン 20日 ロイター] - 英国企業はついに、合意なき欧州連合(EU)離脱が起きても事業を継続するための緊急計画を実行し始めた。

 11月20日、英国企業はついに、合意なき欧州連合(EU)離脱が起きても事業を継続するための緊急計画を実行し始めた。写真は13日、ロンドンのビジネス街で撮影(2018年 ロイター/Toby Melville)

背景には、ブレグジット(英のEU離脱)が予定される来年3月までもう4カ月余りになってもなお、メイ首相が先週EUと合意した離脱素案の議会承認に向けた働き掛けが難航しているという事情がある。

このため、例えば大量の販売用工業・電子製品を在庫として抱えるエレクトロコンポーネンツ(ECM.L)は、今後3000万ポンド(3900万ドル)を投じ、動きの早い製品ラインについて、英国と欧州大陸でさらに在庫を増やす方針を打ち出した。

オンライン家電販売のAOワールド(AO.L)は、供給網に何らかの問題が起きた場合でも影響を和らげられるように在庫を積み増す可能性があると表明。世界最大のケータリングサービス会社コンパス(CPG.L)も、来年3月のブレグジット前に在庫を増やし、メニューを多様化することを検討中だと発表した。

メイ氏にとっては、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のカーニー総裁が、合意なきブレグジットが経済に及ぼす打撃の大きさに警鐘を鳴らしたことは、議会の説得を進める上で援護射撃になった。

カーニー氏は、合意なきブレグジットが起きれば、英国経済は1970年代に多くの西側諸国を景気後退へと突入させた石油危機以来の危機に見舞われる恐れがあると指摘。議会が離脱素案を拒否する危険性を説いた。

それでもこうした警告や、メイ氏による世論への訴えかけは、今のところ反対派の切り崩しという面では効果は乏しい。

メイ政権に閣外協力している北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)は、議会で離脱素案の採決があれば反対票を投じると改めて断言した。DUPのブレグジット担当報道官は「われわれの取り組みは、(メイ氏の)離脱合意を撤廃して見直しを迫るという点で、保守党のEU離脱派と残留派の多くの議員、さらには野党と同じ方向にある」と語った。

一方メイ氏は、今のところ保守党内から退陣を求める動きが広がる気配が見えない中で、粛々と職務をこなしている。21日にはユンケル欧州委員長と英EUの将来の関係についての合意に向けた協議を行う。22日には訪英するオーストリアのクルツ首相と会談する予定だ。

ただ欧州懐疑派議員の1人は、メイ氏の反対陣営は「忍耐は美徳」ということわざを守って同氏を追い落とす機会を虎視眈々とうかがっていると説明した。

(Kate Holton、William Schomberg記者)

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