March 24, 2018 / 1:43 AM / 7 months ago

コラム:英中銀総裁、再利上げのベストカードそろう

[ロンドン 22日 ロイター BREAKINGVIEWS] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のカーニー総裁は、再利上げに向けてこれ以上ないほど良い手札がそろった。経済的、政治的な環境が絶妙に整い、反対派に文句を言わせることなく数カ月内に利上げすることが可能な状況だ。

 9月22日、イングランド銀行のカーニー総裁(写真)は、再利上げに向けてこれ以上ないほど良い手札がそろった。ロンドンで2日撮影(2018年 ロイター/Peter Nicholls)

BOEは22日の金融政策委員会で金利の据え置きを決めた。しかし予想に反して委員9人のうち2人が利上げを支持し、5月の次回会合で利上げに踏み切るとの見通しが強まった。

そしてなぜあと2カ月足らずで政策委員の大勢が利上げを選択するのか説明する材料は豊富にある。

第1に、英国の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が2.7%で推移している。BOEが目標とする2%を大幅に超えており、利上げを正当化するには十分だ。一方、CPIが3.1%と約6年ぶりの高い伸びになった昨年11月と状況は異なり、消費需要に打撃を与えるほどの物価高ではない。

賃金の伸びがやっと上向き始めたのも追い風。英国立統計局(ONS)が21日発表した11─1月の総賃金は前年比2.8%増と、2015年以来の大幅な伸びを記録し、実質ベースで約1年ぶりにプラスとなった。公的医療部門で報酬の伸びが大きかったことが全体を押し上げた。

英国の欧州連合(EU)離脱を巡る動きも、利上げを遅らせる要因にならないだろう。カーニー総裁は以前、金利の見通しはブレグジットの進捗状況に左右されると述べている。しかし英政府は今週、EU離脱後の激変緩和策「移行期間」の扱いでEUと合意し、2020年末までは大きな変化が起きない見通しとなった。EUとの交渉が破談にならない限り、英経済が年内に急激に悪化することはない。

カーニー総裁にとっては利上げを進める上でこれ以上の好機はないかもしれない。

●背景となるニュース

*イングランド銀行(英中央銀行)は22日の金融政策委員会で政策金利を0.50%に据え置くことを決めた。ただ、予想に反し委員2人が利上げを支持した。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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