[ロンドン 29日 ロイター] - 英国で9月から流通が始まったプラスチック素材の新5ポンド紙幣が、動物性脂肪の利用に反対する人々の不評を買っている。
同紙幣に反対するキャンペーンがオンラインで開始されたところ、24時間足らずで1万3000人以上の署名が集まった。
英国の中央銀行であるイングランド銀行は、動物性脂肪を含む獣脂が新紙幣に使われていることを認めているが、ろうそくやせっけんにも通常使われているものだという。
反対運動の提唱者は「英国の数百万人のベジタリアンやビーガン(動物由来の卵や乳製品などを口にしない完全菜食主義者)には受け入れられない。使わざるを得ない紙幣に動物製品を使うのは中止して欲しい」と訴える。
ウィンストン・チャーチル元首相の肖像が描かれているこの新紙幣はコンパクトで丈夫な上、偽造が難しいなどセキュリティー面も向上している。来年には作家ジェーン・オースティンの肖像が印刷されたプラスチック素材の10ポンド紙幣の登場も予定されている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」