[ブリュッセル 13日 ロイター] - 欧州連合(EU)の天然ガス共同購入計画について、アナリストや当局者は、今後数年の供給最大化や有利な契約条件獲得につながる可能性があるものの、突発的な供給混乱には対応できないとの見方を示した。
EUはロシア産ガスへの依存を減らすため、需要集約と共同購入の構想を4月に打ち出した。
ただ、欧州政策研究センター(CEPS)のクリスチャン・エーゲンホーファー氏は「未契約のガスが市場にあるとは考えにくい」とし「加盟国が現在の価格水準で見つけられなかったガスを、どうしてEUが見つけられようか」と疑問を呈した。
EUが世界最大のガスの買い手としての影響力を使って、ガスや水素、低炭素電力の輸入で長期契約を交渉できる可能性があるとの指摘もある。
ただ、まずはEU、加盟国政府、個別企業の間で交渉や購入を調整しつつ、競争法を巡る問題を回避するという複雑な作業が必要になる。
共同購入への参加は任意のため、大規模な買い手の参加が十分得られるかも課題になる。
EU当局者によると、ブルガリア、ポーランド、スペイン、チェコが計画に関心を示している。ドイツも支持しているが、独当局者は、参加するかは企業の意向次第とロイターに述べた。
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