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[ブリュッセル/オスロ 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、ガス市場逼迫と価格高騰により代替燃料を求める動きが活発化する中、ロシア産ガス供給減に対処するため一時的に石炭へシフトする方針だ。長期的な気候変動目標は維持する。当局者が22日に明らかにした。
各国政府は価格上昇の影響を和らげようと努力。イタリアでは、企業や家庭のエネルギー料金引き下げに35億ドルのパッケージを承認している。
国際エネルギー機関(IEA)は22日、欧州はロシアのエネルギー供給の代替確保を急ぎ、効率性と原子力を含めた再生可能エネルギーを大幅に強化すべきとの認識を示した。投資に関する年次報告書を発表した。
IEAのビロル事務局長は、ロシアがウクライナ危機の中で政治的な影響力を強めようとしており、欧州向けの天然ガス供給を完全に遮断する可能性があると指摘、欧州は今準備する必要があると述べた。
ドイツ、イタリア、オランダは、石炭火力発電所が供給不足を補うことができると示唆している。
欧州委当局者は、欧州がロシア産ガスに代わる化石燃料を一時的に活用することになるだろうと述べた。
欧州委で国際問題・気候金融を担当するエリナ・バルドラム氏は、ブリュッセルで開催されたアフリカエネルギーフォーラムで「(ロシアの)ガスプロムが突然供給量を減らすという、プーチン政権による不正な動きが見られるため、われわれはいくつかの重要な措置を講じているが、これらは全て一時的なものだ」と説明。EUは気候変動目標順守を決意しており、措置はできるだけ早く段階的に廃止されるだろうと述べた。
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