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ロシア産ガス輸入減でEUの苦境鮮明、独産業連盟は景気後退を警告

 ロシア産天然ガスの輸入が細っている欧州連合(EU)各国が対応に苦慮する状況が一段と鮮明になってきた。写真はEUの旗。ブリュッセルで2019年9月撮影(2022年 ロイター/Yves Herman)

[ベルリン/コペンハーゲン 21日 ロイター] - ロシア産天然ガスの輸入が細っている欧州連合(EU)各国が対応に苦慮する状況が一段と鮮明になってきた。

21日にはドイツ産業連盟(BDI)が今年のドイツの経済成長率見通しについて、ロシアのウクライナ侵攻前の3.5%から1.5%に引き下げ、ロシア産ガスの輸入が完全に止まった場合は景気後退(リセッション)突入は避けられないと警告した。

一方、イタリア政府は同日、国内のガス備蓄を増やすための措置を打ち出すと同時に、ガス消費節約に向けて石炭火力発電所を活用する必要があるなら、政府が石炭を購入する方針だと明らかにした。

ウクライナで戦争が始まる前まで、EUは域内の天然ガス消費量の最大40%、ドイツに至っては55%をロシアに依存していた。現在もロシア産ガスはウクライナ経由で欧州に入ってきているものの、その量は減少している。ドイツにとって重要な供給ルートであるバルト海を通るパイプライン「ノルドストリーム1」の稼働率は40%程度だ。ロシア政府は、必要な修理を西側が妨げていると非難し、欧州はロシアの主張は供給を絞るためのもっともらしい口実だと反論するなど、対立が続く。

ドイツのハベック経済相は、ロシアによる供給縮小はプーチン氏の恐怖をあおる作戦の一環だと指摘し、「この戦略を決して成功させてはならない」と訴えた。

だが現実にはこうしたロシアの姿勢により、欧州ではガス備蓄が進んでいない。EUは域内の貯蔵率を10月までに80%、11月までに90%として次の冬を乗り切ることを目指しているが、足元の貯蔵率は約55%にとどまっている。

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