[ジュネーブ 13日 ロイター] - ロシアと国連は13日、黒海経由のウクライナ産の穀物輸出合意の延長についてジュネーブで協議を行い、ロシアのセルゲイ・ベルシニン外務次官は協議後、ロシアは延長に反対していないとしながらも、延長は60日間に限定すると述べた。
トルコと国連が仲介した同穀物輸出合意は昨年11月に120日間延長されたが、18日に期限切れを迎える。輸出協定の当初の交渉に関与したウクライナ政府高官は、延長期間を60日に限定するのは協定の条件に違反すると指摘。ロイターに対し「協定には最低120日間の延長が可能と明記されている。60日間に限定するには協定の修正が必要になる」と述べた。
ベルシニン外務次官は、国連貿易開発会議(UNCTAD)のレベッカ・グリンスパン事務局長、および国連人道問題調整室(OCHA)のグリフィス室長(事務次長)と協議。
協議後の声明で、対話は「包括的かつ率直」だったとしながらも、ロシアの農産品輸出業者に対する制約が残っていると指摘。農産物輸出は欧米の措置の対象になっていないものの、決済、物流、保険に対する制裁で穀物と肥料の輸出が阻害されているとし、ロシアの今後の方針は「農産品輸出の正常化の具体的な進展」次第になるとした。
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