[16日 ロイター] - ロンドン証券取引所グループのデービッド・シュワイマー最高経営責任者(CEO)は16日、暗号資産(仮想通貨)業界について、西側諸国がロシアを孤立させようとしているのに交換業者がロシアでの事業を継続すれば、自分たちの業界に長期的なダメージを与える恐れがあると警告した。
米フロリダ州ボカラトンでの先物業取引協会(FIA)大会で語った。
シュワイマー氏は「この業界がロシア事業を巡り、制裁の実効性という点で、あるいは制裁回避という点でトラブルメーカーと見なされれば、業界の見られ方に長期的な影響が出るのは必至だと思う」と語った。規制から独立した存在との思想を持ち続けるか、ルールや透明性の必要を重視する世界の金融システムと、より緊密に足並みをそろえていくかのいずれを選ぶかについて、同業界が「岐路に直面している」と指摘した。
決済企業はウクライナ侵攻に対する対ロシア制裁に従う姿勢。一方で仮想通貨交換業者の大半はロシアのユーザーとのすべてのつながりを断つようにとの要請を拒否し、仮想通貨が制裁の迂回に使われ得るとの欧州当局者や米議会の懸念を誘っている。
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