[パリ 10日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領はウクライナ危機を巡る今週のマクロン仏大統領との会談で、大半の時間を冷戦終結後の不満に費やしたと、マクロン大統領の側近2人が述べた。
側近によると、プーチン大統領は会談で、ポーランド、ハンガリー、チェコなどの北大西洋条約機構(NATO)加盟につながった1997年の合意に関する問題に何度も触れ、この合意はNATOを拡大しないという従来の約束に反すると述べたという。
NATO側はそのような約束は一切していないとしている。
プーチン大統領はまた、14年のウクライナ騒乱について「クーデターだった」としたほか、19年に選出されたウクライナのゼレンスキー大統領について「米国にコントロールされている」と述べたという。
側近は「われわれは今回の5時間以上に及ぶ会談で、現在のプーチン大統領が3年前から大きく変わったことを実感した」と指摘。19年にフランスで行われた仏ロ首脳会談では今回ほど「強硬的ではなく、歴史を重視していなかった」とした。
会談はマクロン大統領とプーチン大統領の2人で行われ、側近はおらず、通訳も1人だけだったという。
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