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[26日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は26日、西側諸国の制裁によってサプライチェーン(供給網)が混乱していることを認めつつも、ロシアを孤立化させようとする試みは失敗すると語った。また、一部の海外企業がロシア撤退を決めたことは、国内企業に収益機会が生まれるためむしろ喜ばしいとも述べた。
英石油大手BPや米ファストフードチェーン世界最大手のマクドナルドなど、世界的大手企業によるロシア事業からの撤退発表が相次いでいる。
これについてプーチン大統領は「国内企業はすでに成熟しており、たやすくその後釜に座ることができる」と述べた。
プーチン大統領はビデオリンクを通じ、旧ソ連諸国首脳らに対し、現在ロシア国内で入手できない外国からの輸入品の代替品を模索しているとも語った。
その代表例として高級車のメルセデス・ベンツ600を挙げ、多少値上がりする可能性はあるものの、以前から同車種を購入できる人々は依然として手が届くはずだとの認識を示した。
その上で「ロシア企業はサプライチェーンや輸送といった分野で問題に直面しているが、全てを調整し、新たな方法で構築し直すことは可能だ」と強調。「それはある意味で、ロシアを強化する一助となる。われわれは新しい能力を獲得し、経済・財政面などの資源を画期的な分野に集中させ始めているのは間違いない」と述べた。
同時に、ロシアが外国の技術にアクセスする必要があることを認め、こうした技術から「ロシアを切り離すつもりはない」とも指摘。「西側諸国はロシアを締め出すことを望んでいるようだが、現代の世界において、それは非現実的で不可能だ」と述べた。
西側諸国の部品やソフトウエアの入手方法についての詳細は説明しなかった。
また、米政府を示唆し、「世界の警察」が制裁を使い、ロシアや中国など、「独立した政策」を推進する国を弱体化させることはできない、と述べた。
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