[モスクワ 6日 ロイター] - ロシア大手国営銀行VTBは6日、同国の銀行として初めて、世界の銀行決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」を使わずに中国への人民元建て送金を始めたと発表した。
ロシアではウクライナ侵攻が始まった2月24日以来、人民元の需要が増加した。侵攻に対する西側諸国の制裁で、ロシアによるドルやユーロの市場へのアクセスが制限されたためだ。
制裁によってロシアの銀行は世界の金融システムから実質的に切り離された。VTBは3月にSWIFTから排除された。
VTBのコスティン最高経営責任者(CEO)は「新しい現実は国際決済におけるドルとユーロの大規模な利用拒否をもたらしている」と指摘。「人民元送金システムの開始によって、ロシアの企業や個人が中国のパートナーと行う手続きが著しく簡素化される。ロシアで人民元の人気が高まるだろう」と述べた。
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