[ニューデリー 29日 ロイター] - 欧米の制裁で重要産業の運営維持に苦慮しているロシア政府が、自動車、航空機、鉄道の部品を含む製品500以上のリストをインドに送付していたことが分かった。関係筋4人が明らかにした。
ロイターがニューデリーで確認したリストは暫定的なもので、最終的に輸出される品目や数量は不明だが、インド政府筋は今回の要請の範囲は異例だと語っている。
同筋によると、インド政府は膨れ上がった対ロ貿易赤字を縮小するため、このような形で貿易を増やしたいと考えている。しかし、一部企業は欧米の制裁に引っかかる可能性があるとして懸念を示している。
モスクワのある業界関係者によると、ロシア産業貿易省は大企業に対して、必要な原材料や設備のリストを提供するよう要請。仕様や数量での合意にさらなる話し合いが必要であるほか、この働きかけはインドに限ったことではないという。
ロシアの産業貿易省、およびインドの外務省、商務省、首相府からは今のところコメントを得られていない。
ロシアの要請はインド外相が11月7日からモスクワを訪問する数週間前に行われたという。訪問中にロシアに何が伝えられたのかは今のところ不明。インド政府はウクライナ戦争でロシアを公に非難しておらず、ロシア産石油の輸入を急激に増やしている。
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