[ロンドン 30日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は30日、ウクライナを巡る現在の国際情勢を1962年のキューバ危機になぞらえた上で、バイデン米大統領がこのような事態に対処できる知恵を持ち合わせていることを願うばかりだと痛烈に皮肉った。
ラブロフ氏は、世界を核戦争一歩手前の状況に陥れたキューバ危機に関するロシア国営テレビのドキュメンタリー番組のインタビューで、主としてロシアが今、ウクライナで西側の兵器による脅威を受けているという点で似ている部分があると指摘。「違っているのは、当時のソ連の最高指導者フルシチョフ書記長と米国のケネディ大統領にはともに責任感と知恵を証明する強さがあったのに対して、現在は米政府や米国の衛星国側にそうした用意周到さが見受けられないことだ」と語った。
その上で「私はバイデン氏が、誰がどのように国際的な秩序を形成しているのか理解する機会がもっと多く得られるよう期待している。この状況は非常に憂慮される」と述べた。
一方、ロシアとして現在の危機に何をすべきかと聞かれると「プーチン大統領をはじめとしてロシアが交渉する用意があるという方針は変わっていない」と説明した。
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