[ワシントン 6日 ロイター] - 米ホワイトハウスは6日、ロシアが北朝鮮から「数百万発」の砲弾やロケット弾を購入しようとしている可能性があると明らかにした。ロシアがウクライナ戦争で供給不足に陥っているとみられる新たな証拠だとした。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は5日、米情報機関はロシアが北朝鮮から砲弾を買い入れるとみていると報道していた。
ロシアは、イラン製ドローン(無人機)を使用しているとの情報もある。
NYTの報道に関する問い合わせに、ある当局者は「ロシア国防省は、ウクライナの戦場で使うために北朝鮮からロケット弾や砲弾数百万発を購入する手続きに入っている」と述べ、西側の制裁などが原因でロシアが引き続きウクライナで深刻な供給不足に陥っていることを示唆すると指摘した。
NYTは、最近機密解除された情報でロシアが軍装備品を購入したことが分かったが、具体的な内容は記載されていないとしている。米政府筋はNYTに、ロシアに対する制裁が効き始め、ウクライナ戦争を継続する能力が低下していることを示していると指摘したという。
ロシアのネベンジャ国連大使はNYTの報道を否定。記者団に対し「新たな偽情報が出回っているのだろう」と述べた。
米国務省のパテル副報道官は記者会見で、ロシアがウクライナで使用するために「数百万発のロケット弾や砲弾」を購入した場合、北朝鮮に対する国連の制裁に違反することになると指摘。「これらの購入は、ロシア軍が深刻な供給不足に苦しみ続けていることを示している。その要因は輸出規制や制裁、そしてわれわれがロシアの責任を追及するために実施している取り組みなどにある」とした。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は6日、ロシアが北朝鮮から数百万発のロケット弾や砲弾を購入する可能性はあるが、取引が締結された兆候はないとした。
その上で「プーチンがいかに必死になっているかを改めて示している」と述べた。
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