[ロンドン 7日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は7日、ロシアがウクライナでようやく本腰を入れつつあるとし、西側諸国が戦場でロシアを負かそうとするなら、歓迎すると表明した。同時に、和平交渉について依然オープンである考えも示した。
タカ派的な発言ではあるものの、ロシアとウクライナによる和平交渉が決裂して以降、プーチン大統領が外交に言及するのは初めて。
プーチン大統領は議会指導者へのテレビ演説で、戦場でロシアを倒したいと望むのであれば、「試すがよい。ウクライナ人が最後の1人となるまで、西側諸国がロシアと戦いたいということを何度も聞いている。ウクライナ市民にとっては悲劇だが、この方向に向かっているようだ」と語った。
ウクライナについては「われわれは、まだ何も本格的に始めていない」としつつも「われわれは和平交渉を拒否していない」とも主張。さらに「拒否する側は、交渉が長引くほど、ロシアとの交渉が難しくなることを認識すべきだ」とした。
また、欧米諸国による制裁が困難状況を作り出していることは明らかだが、欧米諸国が期待していたものでは全くないと述べた。
一方、ロシアとの和平交渉にあたっているウクライナ代表団のメンバー、ミハイロ・ポドリアック氏は、プーチン氏が言及した欧米諸国によるロシアに対する計画という考えを否定した。
「欧米諸国による集団的な計画などない。主権国家であるウクライナに侵入し、都市を砲撃し、市民を殺害したロシア軍の存在があるだけだ」と述べ「それ以外は全てプロパガンダだ。そのため、プーチン氏の『ウクライナ人が最後の1人となるまで戦争する』というマントラはロシアの意図的な大虐殺の新たな証拠だ」と述べた。
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