[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツのショルツ首相は13日、ロシアがウクライナを侵攻すれば、直ちに制裁を科すなど厳しい対応を取ると警告した。プーチン大統領との会談を控え、強硬姿勢を改めて示した。
ショルツ首相は14日にウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談。15日にはロシアでプーチン大統領と会談してウクライナを巡る緊張緩和を図ろうとしている。
ショルツ氏は、「非常に深刻な脅威」に直面している状況を、ウクライナとロシアの訪問で平和確保の道筋を見いだしたい考えを示した。
「ウクライナへの軍事侵攻は領土の一体性や主権を脅かすもので、厳しい反応、制裁につながる。われわれはそれを慎重に準備しており、欧州や北大西洋条約機構(NATO)の同盟国と共に直ちに実行できる」と記者団に語った。
ドイツ政府当局者は13日、ウクライナ、ロシア両国首脳との協議で具体的な成果は期待していないと述べた。
「首相は、ウクライナを攻撃すれば高い代償を払うことになると明言する見込みだ。欧州連合(EU)、米国、英国の結束を甘くみるべきでない」と指摘した。
ショルツ氏はプーチン氏に、部隊増強は「脅威としか受け止められない」と伝える見込みという。
ロシアが、ウクライナをNATOに加盟させず、ロシア国境付近のミサイルシステムを配備しないよう要求していることについて、独当局者は、ウクライナのNATO加盟の棚上げはショルツ首相の「ツールキット」にないと説明。ロシアが緊張緩和に動いているかどうかは、実際起きていることで判断ことになるとし、「現在の状況はすでに、制御不能になり得る状況だ」と指摘した。
ショルツ氏はゼレンスキー、プーチン両氏とミンスク合意の履行を前進させる方策を協議したい意向。「この件でプーチン氏と話し合うのは初めてではないが、最後にはならない」と当局者は述べた。
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