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ロシア軍「キエフ近郊の活動縮小へ」、ウクライナは安保体制提案

[ロンドン/イスタンブール 29日 ロイター] - ロシアのフォミン国防次官は29日、ウクライナの首都キエフと北部チェルニヒウ近郊における軍事活動を大幅に縮小すると発表した。停戦交渉が順調に進んでいる兆候を示唆した。

ロシアのフォミン国防次官は29日、ウクライナのキエフとチェルニヒウ近郊での軍の展開を大幅に縮小することを決定したと明らかにした(2022年 ロイター)

フォミン次官はトルコ・イスタンブールで同日開かれたウクライナとロシアの交渉終了後、「相互信頼を高め、さらなる交渉や合意書に署名するという最終的な目標達成に必要な条件を整えるため」、軍事活動を決定したと語った。また、ロシア側の交渉団がモスクワに戻った後、詳細を公表すると述べた。

ただ、ロシア軍が大規模な攻撃を展開しているウクライナ東部や南部については言及しなかった。

ロシア側の交渉責任者を務めるメジンスキー氏は、キエフ近郊における軍事活動縮小について、1カ月以上続く紛争解決に向けロシア政府が取るステップの1つと述べた。

もう一つのステップは、両国の外相が和平条約に署名した段階で、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談開催に合意することとした。

<ウクライナの提案>

ウクライナの交渉担当者は、29日の協議で安全保障と引き換えに中立化を提示したと述べた。ウクライナは軍事同盟に加わらず軍事基地も提供しないことになる。

メジンスキー氏は「近くこれら提案を検討し、プーチン大統領に報告する」と語った。

また、ウクライナからの要求には、ウクライナの欧州連合(EU)加盟にロシアが反対しないという提案も含まれるとした。

ウクライナ側によると、安全保障の体制は北大西洋条約機構(NATO)の集団防衛条項に似たものを想定し、こうした保障に加わる可能性がある国として、ロシア、米国、英国、ドイツ、イタリアのほか、イスラエル、カナダ、ポーランド、トルコなどを挙げた。

さらに、ロシアが2014年に併合したクリミアの地位について、15年間の協議期間を設ける提案も盛り込んだ。これにはウクライナの国民投票が必要になる。

ロシアが親ロ派の独立承認を要求する東部ドンバス地方については、協議を続けるという。

今回の交渉には、プーチン大統領に近いとして欧米が制裁措置の対象としたロシアの実業家、ロマン・アブラモビッチ氏も参加。ロシア側とウクライナ側の交渉団が長テーブルに対面して着席する中、アブラモビッチ氏はオブザーバー席の最前列に座っていた。

ロシア大統領府はこれまでに、アブラモビッチ氏がロシアとウクライナの初期の和平交渉に関与していたと表明。同氏は今月に入りウクライナ、ロシア、トルコ、イスラエルの間を行き来している。

ロシア政府は、アブラモビッチ氏は交渉に正式に関与しておらず、仲介者のような役割を果たしているとし、ウクライナ側もこれを承認しているとしている。

ウクライナのプリスタイコ駐英大使は英BBCに対し「アブラモビッチ氏が何を主張し、何を行っているのか把握していない。同氏は交渉団の一員ではない」と述べた。

アブラモビッチ氏の広報担当者からコメントは得られていない。

<米「撤退でなく再配置」>

米国防総省は29日、ロシアがキエフ周辺の拠点からごく少数の部隊を移動させ始めたと発表した。ただ、戦争からの撤退ではなく再配置だとした。

同省のカービー報道官が会見で、ここ1─2日で少数のロシア軍がキエフから移動したとの認識を示した上で「これは再配置であって、真の撤退ではない。ウクライナの他の地域に対する大規模な攻撃を監視する用意を整えるべきであり、キエフに対する脅威が去ったことを意味するものではない」と述べた。

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