[ワシントン 17日 ロイター] - ウクライナ北部チェルニヒウで米国人がロシア軍の銃撃を受けて死亡したことが、17日分かった。ブリンケン米国務長官もウクライナで米国の一般市民が殺害されたと確認したが、詳細な説明はなかった。
死亡したジミー・ヒルさんのきょうだいの1人は同日午後のフェイスブックへの投稿で、ヒルさんが「パンを求めて何人かと列に並んでいたところ、ロシア軍の狙撃兵に射殺された」と記した。地元警察が路上で遺体を発見したという。
ロイターはヒルさんの死亡に至る経緯について確認が取れていない。これに先立ち、チェルニヒウの警察は、ロシアの砲撃で米国民が死亡したと発表していた。地元当局者によると、過去24時間で少なくとも53人の民間人が殺害されたという。
ブリンケン氏は記者会見で「米国民が殺害されたことが確認された。これ以上の詳細は不明」と述べた。
ヒルさんの別のきょうだいは米CNNのインタビューに応じ、ヒルさんが、チェルニヒウの病院で多発性硬化症の治療を受けていたウクライナ人パートナーの看病をしていたと明かした。
ロシア軍の砲撃で状況が悪化する中、パートナーのために「わずかな食料を探しに店に出かけたところだった」と語った。
ヒルさんは自身のフェイスブックページに、食料不足やロシア軍による激しい砲撃について繰り返し投稿していた。最後の投稿は15日で「激しい砲撃!まだ生きている。食料はわずかだ。部屋はすごく寒い」と書かれている。
フェイスブックのプロフィール欄によると、ヒルさんはウクライナ首都キエフとポーランド首都ワルシャワの大学の教師。
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