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米中外相、ウクライナ情勢巡り会談 ロシアへの対応で違いも

[北京/ワシントン 27日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は26日、中国の王毅外相とウクライナ情勢について電話で協議し、ロシアがウクライナに再び侵攻すれば、世界の安全保障と経済にリスクが生じる恐れがあるとし、緊張緩和と外交が今後の責任ある道だと伝えた。

ブリンケン米国務長官(写真)は26日、中国の王毅外相とウクライナ情勢について電話で協議し、ロシアがウクライナに再侵攻すれば、世界の安全保障と経済にリスクが生じる恐れがあると強調した。ワシントンで26日撮影(2022年 ロイター)

中国外務省が発表した声明によると、王外相は会談でウクライナ情勢について「関係各国が冷静さを失わず、緊張を高める行動を慎むべきだ」と発言した。

ヌランド米国務次官は27日の定例会見で、米国は中国に明確なメッセージを打ち出したと説明。「われわれは中国に対し、ロシアへの影響力を利用して外交を促すよう呼び掛けている。ウクライナで衝突が起これば中国にとってもいい話ではないからだ」と述べ、世界経済やエネルギー供給に重大な影響が及ぶと語った。

中国の張軍・国連大使はツイッターへの投稿で、北京冬季五輪に伴う「伝統的な五輪休戦」が28日に始まると指摘。「この機会を捉えて平和、結束、協力、その他の全人類共通の価値観を促進し、より良い世界にしよう」と呼び掛けた。

中国外務省が発表した声明によると、王外相は会談で、一国の安全保障が他国の安全保障の犠牲になってはならないと述べ、軍事ブロックの強化や拡大で地域の安全を保障することはできないと主張した。

王外相はウクライナ問題を解決するために、ウクライナ東部紛争の停戦を定めた2015年の「新ミンスク合意」に立ち戻る必要があると指摘した。

「新ミンスク合意は国連安全保障理事会で承認されており、全ての当事者が認めた基本的な政治文書だ。効果的に実施する必要がある」とし「合意の方向性と精神に沿った努力がなされるなら、中国は支持する」と表明した。

ロシアのプーチン大統領は来週、北京冬季五輪に出席するために中国を訪問する見通し。

ロシア軍が2008年8月に旧ソ連のグルジア(現ジョージア)を侵攻した際、プーチン氏は北京夏季五輪の開会式に出席するために中国を訪問中だった経緯がある。

オバマ政権下で東アジア・太平洋担当の国務次官補を務めたダニエル・ラッセル氏は、五輪直前にロシアがウクライナを侵攻することになれば中国も快く思わないだろうが「王外相はブリンケン氏に支持を表明するよりも、ロシアの『正当な安全保障上の懸念』を擁護することを選んだ」と指摘。

米国ジャーマン・マーシャル・ファンドのボニー・グレーザー氏は米国と欧州連合(EU)がロシアに制裁を科した場合、「中国はその影響を軽減する措置を取る可能性が高い」と分析した。

王外相は会談で、米中の冷めた関係にも言及。米国は「中国に関する言動で過ちを犯し続け、両国関係に新たなショックをもたらしている」と批判した。「現在の最優先事項は米国が北京冬季五輪への干渉を停止し、台湾問題で火遊びをやめ、さまざまな反中派閥をつくることもやめることだ」と主張した。

米国、カナダ、オーストラリア、英国は中国の人権問題を巡って北京冬季五輪に政府代表団を派遣しない「外交ボイコット」を決めている。

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