[ワシントン 12日 ロイター] - 米上院は12日、400億ドルのウクライナ向け追加支援法案の可決に向けて与野党トップが異例の協力姿勢で採決を目指したものの、支出規模に反対する共和党の財政保守派、ランド・ポール上院議員がこれを阻止し、来週に持ち越しとなった。
下院は10日に法案を可決済み。上院は16日午後に最初の手続き上の採決を行う予定だが、支援法案の可決加速につながるかは不明。あるいは、最終採決前に一連の立法手続きを強行したい議員が出てきた場合、来週半ばごろに可決される可能性もある。
来週への持ち越しは、ウクライナへの支援増強を図る西側諸国にとって問題となる可能性がある。バイデン政権は、大統領が議会の承認なしに武器の移送を許可する権限の下で引き出し可能な資金が今月19日までに枯渇するとの見通しを示している。
ポール議員は、ウクライナへの支出を監督する監察官を置くよう法案の変更を要求している。同議員が同意しない場合、上院規則で定められた長いプロセスを踏まなければならない。
民主党のシューマー院内総務と共和党のマコネル院内総務はこの日、ポール議員の案について修正条項の採決を提案したが、同議員はこれを拒否し、支援法案の採決前に自身の修正案を採用するよう求めた。
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