[3日 ロイター] - 米国務省のプライス報道官は3日、ロシアがウクライナ侵攻の口実として、ウクライナ軍や情報機関による攻撃をでっちあげる偽装工作を計画しているとの情報を入手したと発表した。
記者団に対し、ロシアのウクライナに対する危険な行動の程度を明らかにし、ロシアにそのような行動を思いとどまらせるために情報を公表すると述べた。
米政府高官によると、ロシアはウクライナ侵攻の口実をでっちあげるために複数の計画を策定しており、その一つは「ロシアの安全保障に対する脅威を強調し、軍事侵攻を裏付ける」動画を捏造し公開することだという。「この動画が公開されれば、ウクライナへの軍事作戦を正当化し開始するのに必要な火種をプーチン大統領に提供することになる」とした。
ただ、プライス報道官は「ロシアが今後数日間で必ずしもこのような計画を実行するかは不明」とした。
これに先立ち、ニューヨーク・タイムズ紙は、ロシアの領土、もしくはウクライナ東部の親ロシア派が実効支配する地域に対しウクライナ軍が攻撃を仕掛ける映像をロシアが捏造する可能性があると報道。ワシントン・ポスト紙は、米国の情報機関はこうした計画に関する情報の機密を解除し、3日中にも公表する可能性があるとしていた。
タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官はこれらの報道に対し「初めての報道でなく、似たような報道はこれまでもあった。ただ何も出てきていない」と述べたという。
一方、英国のトラス外相はツイッターで、米国の情報は「ロシアの理不尽な敵対行為と秘密裏に行われる活動を示す明確かつ衝撃的な証拠だ」と述べた。
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